はじめに

ギリシア人と会話するときに注意したいポイントがあるので紹介します。会話に伴って、ついやってしまう身振り手振りに関してです。
言葉が通じないときって、自然とボディランゲージをしてしまうもの。つまり身振り手振りです。この身振り手振りのジェスチャーは、国や地域によって、注意しなければならないことがあるのです。
なにげない動作が、実は相手にとって失礼にあたることもあります。日本人にとっては、ごく自然な身振り手振りでも、ギリシア人には「侮辱された」と感じられてしまうものもあるのです。
ギリシア旅行に行く人は、特に要注意です。
最重要ポイント: 手のひら要注意!手で「パー」は禁則事項です!

手のひらを広げて五本の指を広げる仕草は危険です。手のひらを開いて、いわゆる「グー・チョキ・パー」の「パー」の状態。これは「侮辱」と受け取られてしまいます。喧嘩にならずとも、相手は不愉快に思います。
金額や時間の確認などで、つい5を指で表現してしまうことって、ありませんか。
「いくらですか」というとき「300円です」と答えるとき、指を3本出してしまうことは、よくあること。特に数は、言語によって発音がたいへん難しいものです。でも、指で数えたり、数字(アラビア数字、いわゆる1234・・・)は、万国共通。同じ感覚で5本の指で5を表現すると、危険です。
ギリシア人に対して、5を5本指で表現するのは厳禁です。手のひらを相手に見せないでください。
どうしても指で表現しなければ伝わらない、というときは、相手に対して「手の甲」を見せます。それも、手は腰よりも低い位置にします。
万が一にも、つい5本の指を広げて出してしまっても、相手に見えるのが手の甲であれば、いくらかオブラート表現になる可能性があります。
ポイント1:手のひらは自分に向けておく

「バイバイ」という意味で手を振るときは「相手に手の甲」を向けることです。絶対に手のひらを相手に見せないようにしましょう。
普段から、「じゃあね」「バイバイ」と、手を振る習慣のあるひとは要注意です。
ついつい身振り手振りになりがちでも、「手のひらは常に自分に向けておく」ことを意識しておけば、かなり違ってきます。
ポイント2:手のひらは下に向けておく

日本人同士ならともかく、言葉が通じない相手の場合は、いつい手で伝えがちです。でもそれは日本人に限らず、ギリシア人も同じなんです。
手のひらは地面に向けておくようにしましょう。
指で数えることもあります。そんなとき、相手には常に「手の甲」を向けるように意識しておけば、安心です。同様に、手のひらは、地面に向けておくようにします。
数字の2や3を伝えるときでも、手の広が下に向いた位置で表現するように心がけ、指を使わないときでも、手のひらが地面に向いているようにしておくと良いですよ。
参考までに[現地体験]
1990~1993年に渡って仕事でギリシアに滞在していました。ギリシアのかたがたは私にも「日本」にも好意的に感じることができました。
しかし時々「無視される」ように感じることがありました。知らなかったとは言え、日本での日常感覚で、数字の5を表すのに5本指でパーを見せたり、手のひらを開いた状態で手を振ったりしていた(挨拶・呼びかけ)のです。
当時、ドイツ人の同僚に指摘されるまで私は気づきませんでした。
指摘されたのは以下の内容です。
『日本人は、おいでおいでするとき、手のひらを下に向けている。ギリシアも同じ』
『ヨーロッパで多いのは手のひらを上に向けて、こっちこっち。手のひらを開いて見せることで、相手を不愉快に感じられてしまうのは、ギリシアならではの特徴』
『ギリシアは戦争に負けたとき、捕まると、敵に、手のひらで泥を、べったりと、顔に塗られた。手のひらをパーにして見せるのは、泥を顔に塗って侮辱したことを連想させる』
日本でも「顔に泥をぬる」と言えば、「相手に恥をかかせる」という意味で知られています。
その指摘を受けて以来、手のひらに注意するようになりました。
おわりに
ギリシア人にとっては、英語も「外国語」なんです。だから、日本人が英語を苦手に感じる人が少なくないのと同様に、ギリシア人も同様というわけ。なので、ギリシア人も身振り手振りのジェスチャーは多いほうです。
相手がギリシア人だと最初から分かっている場合は、手のひらを自分の服や自分の体に当てておくと良いですよ。うっかり手のひらを見せてしまう危険が減ります。
(イラストPhoto by 著者)
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