はじめに

毎週、実験レポートの提出に追われている理工系の学生は多いと思います。
多くの実験では、実験内容を解説する文章力はもちろんですが、正しい実験データをわかりやすく表現する「グラフ作成能力」が問われます。
筆者は現在実験やレポート執筆を学生に指導する立場にありますが、この記事では「正しく読みやすいグラフを書くコツ」をお教えしたいと思います。
なお、理工系の実験レポートを想定しているため、ここではいわゆる「折れ線グラフ」を書くことを前提としています。
ポイントその1「余白は使わない」

グラフ用紙の周囲には白い余白があり、中央にマス目が書かれたエリアがあります。時々、このマス目の外枠をグラフの軸にして、余白部分に目盛の数値などを書き込む人がいますが、これは誤りです。軸も数値もすべて、マス目エリアの中に描くようにしましょう。
ポイントその2 「書き忘れ注意!」

グラフと称するものに必ずなくてはならない物があります。当たり前のように思えますが、これを忘れる学生がかなり多いので気をつけましょう。
軸線
極端な場合グラフ用紙に点だけ打って教員に見せて来る学生がいます。どの線に沿って値を読み解けばいいのか分かりません。ちゃんと書きましょう。
また、軸のどちら側が正方向なのかを示すため、正方向には矢印を描きます。
目盛
グラフ用紙には目盛線が入っているので大丈夫、と思っている人が多いのですが、よくある薄水色の目盛線はコピーすると消えてしまいます。
レポートは「コピーを取った状態でも正しく読み取れるように作る」のが前提ですので、目盛は必ず振る必要があります。
また、値読み取りの基準となる原点の値をしっかり示しましょう。
軸名・単位
各軸が何を表しているのかをはっきりさせるために軸の名前を、そして目盛に振られた数字を正しく読み解くために単位をはっきり示します。
タイトル
このグラフが何を意図して描かれたグラフなのかをはっきりさせるためにタイトルを必ず付けます。
ポイントその3 「点の形に気を使う」

ポイントその2に示した項目を書いたら、点をプロットしていきます。この時、描き間違えないように気を付けることはもちろんですが
- 測定条件の異なる複数のグラフを1枚の紙にプロットする場合、条件に応じて点の形状を使い分けて区別する(どの記号がどの測定条件に対応するのかも示す)
- どこにプロットしたのかがはっきりとわかる形状にする。
ポイントその4 「滑らかに点を結ぶ」
特に断りのない限りプロットした点と点の間はなめらかに結ぶ。
1本の直線に近似できるときは、出来る限りすべてのプロット点に近い位置を通るように線を引く。
曲線状になる場合は雲形定規を用いる(フリーハンドはダメ!)。隣り合う3~5つのプロット点を滑らかに繋ぐような曲線を雲形定規の中から見つけて線を引く。
グネグネ曲がる自在曲線定規というものもあってこれは一見便利だが、正しく綺麗な曲線を引くのは難しいのでお勧めしない。
おわりに
いかがでしょうか。まだまだ細かいノウハウはありますが、ここに示したポイントを注意しておくだけでもかなり見栄えの良いグラフが描けると思います。試してみて下さい。
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