\ フォローしてね /

気軽に行こう!落語鑑賞の作法とマナー

落語というと「江戸時代から続く伝統芸能」や「日本の話芸」、「堅苦しい古典」などのイメージを持たれる方もいると思います。

実はそれは違うんです。落語は基本的にはただのお笑いなのです。

今回は寄席のゆるい雰囲気と気をつけるべきマナーについてお伝えしたいと思います。

落語鑑賞について

落語が聞けるところ

落語を聞くところは2つに分けられます。定席(ていせき)とその他です。この2つで若干雰囲気が違います。

この記事では定席を中心に説明したいと思います。

定席(ていせき)

定席というのは世界に4ヵ所しかありません。宇宙に4ヶ所しかない、という人もいます。つまり4ヶ所しかないんです。

定席は「浅草演芸ホール(浅草)」「鈴本演芸場(上野)」「末広亭(新宿)」「池袋演芸場(池袋)」の4つだけです。

基本的に各月の31日以外は毎日落語をやっています。昼席(12:00~17:00ぐらい)と夜席(17:00~21:00ぐらい)の2部制です。

定席のプログラム

12時ぐらいに前座という修行中の落語家が出てきます。それから1人15分ぐらいの持ち時間で、間に色物(漫才や手品を色物と呼ぶ。プログラムに落語家は黒字、それ以外を赤字で書くことから)を「落語・落語・色物・落語・落語・色物・・・」という具合に挟みながら入れ替わり立ち代り芸をします。

大体総勢20人ぐらいです。後に出る人ほど面白い(あるいは偉い)ことになっています。例外もあります。

最後に16時ぐらいに出てきた人(「トリ」「主幹」などといいます)が30分から1時間ぐらい1人で話して昼席は終了します。

夜席も同じような感じで進みます。

落語鑑賞時のマナー

服装は普段着でOK

特にルールやマナーと呼べるものはありません。映画を見に行くのと同じ格好で大丈夫です。後ろの席の人が見えなくなるような大きなかぶり物は避けましょう。真面目な話、ビーチサンダル、短パン、Tシャツでも問題なしです。

途中入場可

平日昼間に前座さんが話しているときはお客さんは4~5人しかいません。だんだん増えていって、5人目ぐらいのときに15~20人、トリの段階で25人ぐらいになっていることが多いです。

このように、落語には途中入場を前提としている部分があります。誰かが話している間に入っても全然構いません。

ただし、噺家さんによっては「あら奥様、いまおいでになるんじゃないかってうわさしてたところなんですよ」なんて話しかけてくることがあります。

この場合はそれなりに恐縮しつつ、返事はせずにさっさと席に着きましょう。

先代の三平(今の正蔵と三平、つまり元こぶ平と一平、のお父さん)のもちネタでした。

飲食可・居眠りも許容

寄席では食べ物も飲み物も売っています。ビールだって売っています。もちろん落語を聴きながら食べたり飲んだりするためです。

よっぱらって暴れたり大声を出したりしたらダメですが、毎日寄席に来るような人の中には寝ている人もいます。

昔、偏屈なキャラで売っていた立川談志さんが、寝ている客を追い出そうとしてその場で喧嘩になった、という事件がありました。どちらかというと噺家さんが悪い!というのが当時の評価だったように思います。

ただし、いびきをかいたりするとちゃんと注意されます。

笑い声以外の大きな音や声を出さない

大きい音や大きい声は出さないでください。

ただし笑うときは別です。大声で笑って全く問題ありません。というか、笑ってもらえないと噺家さんが落ち込みます。前座さんなどは一生懸命やりますが、基本的にみんなクスリとも笑いません。大抵面白くないんです。ちょっと、かわいそうになります。

定席以外の場所でのマナー

ホール落語とか言ったりします。地元の公民館や何とかホールといったような大きいホールでやることもあります。この場合は独演会と言って、前座さんとメインの噺家さんだけとか、3~4人だけで行うような公演になります。

それぞれの施設に飲食等のルールがあると思うので、それには従って下さい。出ている人は同じなので、途中入場しても気を悪くはあんまりしないと思います。

ただ、定席と違って「この噺家さんの話が聞きたい!」と意気込んできているお客さんが多いので、定席よりは途中入場や飲食は控えめにしていただきたいです。

逆に定席(特に平日)は、「ひまだから落語でも聴きに行くか。今日は誰が出てるのかなぁ」というようなお客さんが中心です。

お後がよろしいようで

よくお笑いやらの最後に落ちがついたところで「お後がよろしいようで」というのを聞いたことがあるかもしれません。

定席は毎日やってますし、前座さんが話している時間から噺家さんが全員待機しているわけではありません。自分の出番の前にいればいいわけです。

いまはあんまりないかもしれませんが、昔は、高座(舞台)に上がった段階で自分の次の人がまだ来てない、いつ来るかも分からない、ひょっとしたら来ないかもしれない(そして本当に来ない)、ということがしょっちゅうあったようです。

そういうときは持ち時間が過ぎても話し続けなきゃならない訳です。下手すると30分も1時間も話したという話を聞いたことがあります。

次の演者が来ると前座さんがそっと高座にそのことを合図します。そうするとようやく「お後がよろしいようで」となるわけです。つまり、「次の人の準備ができたようなのでこの辺で」という意味です。

やっている方もこのぐらいゆるくやっています。聞く方も堅くなりすぎず、ゆるい気持ちで聞きに来ても良いのはこういうわけです。

おわりに

落語を聞くところ、というのは芸人さんとお客さんのコミュニケーションの場です。そして、芸人さんがお客さんを楽しませるところです。

お客さんが話の途中で帰っちゃったりトイレにたったりするのは芸が下手でつまらないからです。お客さんが寝ちゃうのも爆笑するのも全部芸人さん次第です。

堅苦しいことは考えずに、とりあえず行ってみて下さい。そして笑って下さい。

(image by amanaimages)

このライフレシピを書いた人
Banner line

編集部にリクエスト!

「こんなライフレシピがほしい」や「ここがわかりにくかった」などをお送りください。