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    裁判での証人尋問のやり方

    裁判、それはテレビドラマやゲームの中だけのことで、日常生活とはかけ離れたところにあるものだと思っている人が大半だと思います。

    ですから、もし自分の親しい人が、とても困って裁判をすることになり、突然あなたに証人をお願いしてきたとしても、どうしていいかわからなくなってしまうはずです。

    親しい人の力にはなりたいけど、何をするのかも、自分にとってどんな影響が出るのかわからない…と色々不安に思うのは当然ですが、自分が力になれそうな場合はなるべく力になってあげたいものです。

    そんなときのための、レシピをご紹介します。

    今回は、民事裁判での一例となりますので、それぞれ裁判によって違う点はあると思いますが、だいたいの流れ、と思ってください。

    そもそも証人は何をするのか?

    やると決めたものの、一体何をすればいいのかわからない、というのはとても不安に思いますよね。

    証人と決まってからやることは、主に

    • 自分が証人する側の弁護士との打ち合わせ数回
    • 裁判当日の証人尋問

    この二つです。

    弁護士との打ち合わせ

    まずは弁護士の人との打ち合わせをします。打ち合わせは、裁判の2カ月ぐらい前から始まります。

    基本的には自分が弁護士事務所に出向く形になります。しかし、場合によっては電話で済ますこともできるようです。

    • 裁判の経緯、自分の証人する側は何故訴えているのか、訴えられているのか
    • 相手はどう主張してきているのか
    • こちらはどの部分を明らかにしたいか

    などを確認します。

    その上で、自分の知っていることを弁護士に話します。

    ここでは、相手をかばいたくても嘘はいけません。必ず自分の知っていることを話します。又聞きなどもあまりよろしくありません。分からない部分、覚えていない部分は、この段階から必ずそう言いましょう。

    場合にもよりますが、こういった打ち合わせを数回行います。

    初めて事務所を訪れるときには、証人をするという書類に捺印が必要になるかもしれないので、印鑑を持参しましょう

    陳述書を作る

    証言をもとに陳述書という書類を作成します。これは打ち合わせで証人が話したこと、知っている事実をまとめたものです。

    これは弁護士の人が証人の話を聞き、作成してくれることがほとんどです。

    そしてこれは、相手側の弁護士や争っている相手、裁判を担当してくれる裁判官などに配布されます。

    陳述書は作成された時点で本人の確認が入りますので、見返してみて、自分は言っていないことや、嘘などが書いてないかをチェックします。

    裁判当日

    決められた時間までに裁判所に行きます。遅刻は絶対ダメです。

    裁判所は入る時に荷物検査があります。

    裁判は平日しかやっていませんので、平日仕事がある人は職場に話をしたり、休みを取ったりします。

    当日は印鑑持参

    入廷する

    弁護士、自分が証人する人、自分、で入廷します。

    入廷してすぐ、入廷する者としての証明のため、自分の氏名、住所、年齢、生年月日、などを記入します。一緒に、わたしは嘘を言いませんよ、という宣誓書にサイン、捺印します。

    宣誓

    裁判官を前にして、先ほどサイン、捺印をした宣誓書を読み上げます。

    証人尋問スタート

    尋問の順番はそれぞれです。まず自分がする場合もありますし、相手側の証人が先にすることもあります。どちらにせよ、あとに証人尋問をすることになったときは、別室の証人待合室という部屋で待機します。

    証言するに当たっての注意事項

    証言をする際、いくつかの注意事項があります。

    • 質問を必ず最後まで聞いてから答えること
    • 質問をされたら、最初に「はい」か「いいえ」で答え、付け加えたいことはそのあとに話す
    • 正面にいる裁判官に向かって答える

    自分が証言する側の弁護士から質問

    実際に法廷に立ち、証言をします。でも本当は立ち、ではなく椅子に座って答えます。

    自分が証言する側の弁護士から質問される項目について答えていきます。質問の内容に関しては、だいたい事前に打ち合わせなどをします。

    しかし、メモも何も持って行ってはいけません。手ぶらです。

    話すことは基本的に、弁護士との打ち合わせで話した内容を聞かれたことをそのまま話すだけです。

    途中でふと質問されて答えに詰まってしまったり、急に言いたいことを忘れてしまったりした場合でも、質問する側の弁護士が、「はい、いいえ」で答えられるような具体的な質問をしてくれますので、焦ったりしなくて大丈夫です。

    例:そのときあなたは○○したときは○○にいて、○○をしていたんですよね?など

    内容を忘れないよう予習しがちですが、聞かれていることは自分の記憶の話なので、機械的にならず、聞かれたことを素直に答えましょう。

    次に相手側の弁護士からの質問(反対尋問)

    自分側の弁護士からは聞かれることも事前にわかっているし、自分も内容を話しているのでそんなに大変なことはありませんが、相手側の弁護士から質問されるとなると、何を聞かれるかもわからないしとても緊張します。

    相手側は当然、裁判に有利になりたいわけですので、しかも、自分が証言する側の弁護士とのやりとりを先に行った場合、相手側の弁護士は、既に先ほど答えた証言を聞いているので、そこからの矛盾点などを鋭く突いて来たりします。陳述書内の矛盾点について聞かれることもあります。

    例えば、

    先ほどあなたは、○○(自分が証言をする人)はほとんど○○をやっていないと言っていましたが、あなたは【一度も】その姿を見たことはないのですか?

    →ほとんどないけど、一度でも見たことがあれば、「いいえ」と言うしかない

    ○○は○○はやっていない、と言っていましたが、あなたはその○○をやっていない現場をはっきりと見たのですか?

    →本人からは○○をやっていない、と聞いて自分は信用しているが、はっきり見たわけではない、であれば「いいえ」と言うしかない

    などなど、結構ガツガツと矛盾点を探されますが、落ち着いて本当のことだけを言えば大丈夫です。逆に変な風にごまかすとそれをさらに突っ込まれて墓穴を掘ることにもなりかねませんので、本当のことを素直に答えましょう。

    相手の弁護士が2名いる場合は、2名両方から聞かれます。

    緊張して変なことを言ってしまったとしても、反対尋問が終わったあと、自分側の弁護士が、誤解を与えるようなことを言ってしまった部分などについて改めて質問をしてくれますので、そこできちんと言いなおせば大丈夫です。

    次に裁判官からの質問

    これまでのやりとり(証言・反対尋問)を見ていた裁判官が、もっと詳しく知りたい部分、矛盾している部分などを質問されます。

    これも、いままで同様、答えます。

    かかる時間はそれぞれ

    ここまでを行うわけですが、かかる時間はそれぞれです。

    こちらから証言したいことが長ければその分長くなりますし、、相手からたくさん質問をされても時間は延びますので、だいたいどれぐらいかかるか、というのは事前に弁護士と相談しておきましょう。

    自分の証言が終われば、残りの弁護士同士・当人同士のやりとりを全部見ずに帰っても大丈夫です。

    おわりに

    こんな機会は人生では稀なので、とても緊張するし、他人のもめごとに首を突っ込むなんてできればしたくないことです。

    でも、あなたが親しい人の力になれると思ったらどうでしょうか。

    打ち合わせや当日裁判に出向くのは面倒ですが、思ったより怖いものではありません。

    このライフレシピを書いた人