気体には、種類によって特有の性質があります。この性質を使うと、気体を区別することができます。今回は、「酸素」、「二酸化炭素」、「水素」、「アンモニア」の4つの気体についてまとめます。
空気の組成
わたしたちは普段、意識せずに空気のなかで生活しています。空気には、実は様々な物質が含まれており、その割合は一定に保たれています。以下の図を参照してください。
上図の通り、空気は約78%の窒素、約21%の酸素、約0.9%のアルゴンと、その他の物質で組成されています。その他の物質には、二酸化炭素、ネオン、ヘリウム、メタンなどが含まれています。
酸素
酸素の性質
酸素は物質を燃やすはたらきがありますが、酸素そのものが燃えるわけではありません。水にとけにくく、空気より少し密度が大きいのが特徴です。
酸素の製法
最も一般的な方法は、二酸化マンガンにオキシドール(うすい過酸化水素水)を加えることで酸素をつくる方法です。また、酸化銀を加熱したり、水を電気分解することでも酸素をつくることができます。
二酸化炭素
二酸化炭素の性質
二酸化炭素は水に少しとけます。空気より密度が大きく(約1.5倍)、石灰水を白くにごらせることが特徴です。
二酸化炭素の製法
二酸化炭素の製法としては、石灰石にうすい塩酸を加えます。炭酸水素ナトリウムを加熱したり、石灰石を加熱する方法もあります。
水素
水素の性質
水素は水にとけにくく、空気より密度が小さいのが特徴です。さまざまな気体のなかで、もっとも密度が小さく、軽い気体です。また、空気中で燃えると水になります。
水素の製法
水素は、亜鉛にうすい塩酸を加えることで発生させることができます。また、これ以外に、水を電気分解することで水素と酸素ができますので、この方法でも水素を発生させることができます。
アンモニア
アンモニアの性質
アンモニアは水によくとけます。水溶液はアルカリ性で、空気より密度が小さく、刺激臭があるのが特徴です。
アンモニアの製法
アンモニアを発生させるには、塩化アンモニウムと水酸化カルシウムを混ぜたものを熱します。また、アンモニア水を加熱することでも、アンモニアをつくることができます。
おわりに
この単元では覚えることがたくさんありますが、まずはそれぞれの気体の特徴を把握しましょう。
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