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高校「国語」<古文・古文の文法>の「敬語表現:謙譲表現」の学び方

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ここでは、高校で習う古典の尊敬表現についてご説明します

敬意の方向

謙譲語が使われると、客体(動作を受ける人)に対して、敬意を表します。簡単に言うと、目的語への敬意を表す、といったところです。また、地の文(会話文以外)では、文章の作者から、会話文では、会話の発言者から、敬意が払われます。

例1:女房が中宮にそのことを申す。

「申す」が謙譲語で、地の文にあるので、作者から中宮(地の文の客体)に敬意が払われています。

例2:御使が「女房が中宮にそのことを申す。」と言ふ。

やはり「申す」が謙譲語で、会話文中にあるので、御使(発話者)から中宮(会話文中の客体)に敬意が払われています。

謙譲語の種類

意味で基本的に分けています。なお、一番最後は、謙譲の補助動詞(動詞に付き、謙譲の表現を表す。それ自体に独特の意味はない)を載せています。

申す・聞こゆ・奏す・啓す

申し上げるという意味の敬語です。

  • 例:「この工匠らが申すことは何事ぞ」とかたびきをり
  • 訳:「この職人たちが申し上げることは何事か」と首を傾げている。
「奏す」は天皇に対して、「啓す」は中宮・東宮に対してのみ使われます。

奉る・参る・参らす

差し上げるという意味の敬語です。

  • 例:いみじう静かに、公に御文奉りたまふ
  • 訳:たいへん心静かに、天皇にお手紙をさし上げなさる。

賜る

いただくという意味の敬語です。

  • 例:「しかるに、禄をいまだたまはらず」
  • 訳:「それなのに、まだ報酬もいただいていません。」

参る・まうづ

参上するという意味の敬語です。

  • 例:子は京に宮仕えしければ、まうづとしけれど、
  • 訳:子は京で宮仕えしていたので、参上しようとしたけれど、

まかる・まかづ

退出するという意味の敬語です。

  • 例:憶良らは今は罷らむ
  • 訳:憶良めはもう退出しよう。

承る

お聞きする、お受けするという意味の敬語です。

  • 例:「ちと承らばや」
  • 訳:「ちょっとお聞きしたい。」

侍り・候ふ・つかうまつる

お仕え申し上げるという意味の敬語です。

  • 例:公事どもありければ、えさぶらはで
  • 訳:宮中の仕事などがあったので、お仕えすることができなくて

申す・聞こゆ・参らす・奉る「~申し上げる」

~申し上げるという意味の敬語です。

  • 例:いみじううつくしと思ひきこえさせ給へり
  • 訳:たいへんかわいいと思い申し上げなさっている。

注意点

「奉る」・「給ふ」の注意点

「奉る」は尊敬語で、「お召しになる、お乗りになる、召し上がる」の意味も存在します。基本的に「奉る」は謙譲語の訳が多いです。ただ、その場合は大抵後に、尊敬語の「給ふ」があります。逆に、尊敬語の場合は「奉る」単独で使われることが多いです。

また、「給ふ」にも尊敬語が存在しますが、尊敬語は四段活用に対し、謙譲語は下二段活用です。ただ、「給へ」はどちらにも存在しますから、これは、接続で見分けましょう。

例1:知りたまへればなむ…

「知り/たまへ/れ/ば/なむ」に分けられます。「れ」が完了の助動詞「り」なので、「たまへ」は四段活用の已然形、つまり尊敬語になります。

例2:見たまへしかど…

「見/たまへ/しか/ど」に分けられます。「しか」が過去の助動詞「き」なので、「たまへ」は連用形で下二段活用となり、謙譲語になります。

「侍り」・「給ふ」の注意点

また、 「侍り」「候ふ」は丁寧語で「あります、ございます」の意味もあります。基本的に文脈判断になります。

  • 例:後ろざまに「誰々か帝に侍る」と問うこそをかしけれ
  • 訳:後ろ向きに「誰々は天皇にお仕えしているのか」と問うのはおもしろい。

  • 例:「いかなる所にかこの木はさぶらひけむ」

  • 訳:「どんな所にこの木はございましたでしょうか」

並びの注意点

ただ、敬語は「謙譲語」→「尊敬語」→「丁寧語」の順で並んでいるので、そこから見分けてもいいでしょう。

例:候ひ給ふ

この場合、先ほどの語順を考えると、「候ひ」は尊敬語の「給ふ」の前にあるので、謙譲語とわかります。

おわりに

注意点に書いた識別は、センターでよく問われるので、きちんと暗記しましょう。

(image by 足成)

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