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    問われる意味を重点的に!高校古文の助動詞(推量)の学び方

    ここでは、高校古文で習う推量の助動詞について、センターで必要な知識について解説しています。

    推量の助動詞「む」「むず」「らむ」「けむ」「べし」

    「む」「むず」「けむ」「らむ」ですが、共通して未然形、連用形、命令形が存在しません。それぞれ以下のように活用します。なお、「べし」に関しては少し特殊です。

    「む」の活用

    • 未然形 ×
    • 連用形 ×
    • 終止形 む
    • 連体形 む
    • 已然形 め
    • 命令形 ×

    「らむ」の活用

    • 未然形 ×
    • 連用形 ×
    • 終止形 らむ
    • 連体形 らむ
    • 已然形 らめ
    • 命令形 ×

    「けむ」の活用

    未然形 ×
    連用形 ×
    終止形 けむ
    連体形 けむ
    已然形 けめ
    命令形 ×

    「むず」の活用

    • 未然形 ×
    • 連用形 ×
    • 終止形 むず
    • 連体形 むずる
    • 已然形 むずれ
    • 命令形 ×

    「べし」の活用

    一方、「べし」の活用は、形容詞型で2種類あります。

    一般的な活用は以下の通りです。

    • 未然形 べく
    • 連用形 べく
    • 終止形 べし
    • 連体形 べき
    • 已然形 べけれ
    • 命令形 ×

    そして、直後に助動詞が付く場合の活用は以下の通りです。

    • 未然形 べから
    • 連用形 べかり
    • 終止形 ×
    • 連体形 べかる
    • 已然形 ×
    • 命令形 ×

    それぞれの接続

    「む」「むず」は未然形に、「らむ」「べし」は終止形(ラ変型に活用するものには連体形)に、「けむ」は連用形に接続します。

    それぞれの助動詞の意味

    「べし」の意味

    • 推量「~だろう」
    • 意志「~しよう、~つもりだ」
    • 可能「~できる」
    • 当然「~はずだ」
    • 命令「~せよ」
    • 適当「~するのがよい」

    「む」「むず」の意味

    • 推量「~だろう」
    • 意志「~しよう、~つもりだ」
    • 可能「~できる」
    • 当然「~はずだ」
    • 命令「~せよ」
    • 適当「~するのがよい」
    • 仮定婉曲「~ような」

    「らむ」の意味

    • 現在推量「~ているだろう」
    • 現在原因推量「~ているのだろう」
    • 現在伝聞婉曲「~ているような、~とかいう」

    「けむ」の意味

    • 過去推量「~ただろう」
    • 過去原因推量「~たのだろう」
    • 過去伝聞婉曲「~たような、~たという」

    助動詞の意味の判定

    「べし」の意味判定

    基本的に推量の訳がほとんどで、次の頻度で意志の訳がきます。また、否定語とともに使われる場合は可能の訳が多いです。

    他の意味となるのは、推量、意志の訳では、文意が通じない場合です。その時は、適当にあてはめて、訳して自然か調べれば良いと思います。

    それぞれの意味の例文を挙げておきます。

    「推量」(べし)の例文

    • 例:長くとも、四十に足らぬほどにて死なむこそ、めやすかるべけれ
    • 訳:長くても、四十歳に足りないくらいで死ぬようなのが、見た目に良いだろう。

    「意志」(べし)の例文

    • 例:毎度ただ得失なく、この一矢に定むべしと思へ
    • 訳:毎回、ただ、当たりはずれに関係なく、この一矢で決めようと思いなさい。

    「可能」(べし)の例文

    • 例:羽なければ、空をも飛ぶべからず
    • 訳:羽がないので、空を飛ぶことができない。

    「当然」(べし)の例文

    • 例:人、死を憎まば、生を愛すべし
    • 訳:人は、もし死を憎むなら、生を愛さなければならない。

    「命令」(べし)の例文

    • 例:ゆめゆめ疎略を存ずまじう候ふ。御疑ひあるべからず
    • 訳:決しておろそかには扱わないつもりだ。お疑いにならないようになさい。

    「適当」(べし)の例文

    • 例:家の作りやうは、夏をむねとすべし
    • 訳:家の作り方は、夏を中心とするのがよい。

    「む」「むず」の意味判定と例文

    文中に「む」「むず」があって、連体形であれば、必ず仮定婉曲です。それ以外の意味は基本的に「む」「むず」が文末にある時にのみ用いられ、意味の識別は上に挙げた「べし」と同じです。仮定婉曲の例を挙げておきます。

    • 例:よからむ歌を詠み給へ
    • 訳:よいような歌を詠みなさい。

    「らむ」「けむ」の意味判定と例文

    「む」「むず」と同じく、文中で使われると、現在または過去の伝聞婉曲の意味になります。また、現在原因推量または過去原因推量は、文末で「らむ」「けむ」が使われたときに意味しますが、意味の違いを聞かれることは、まずありません。それに、訳出もほぼ同じなので、あまり神経質になる必要はないです。

    • 例:人の言ふらむこと
    • 訳:人の言っているようなこと

    • 例:ありけむ山

    • 訳:あったという山

    おわりに

    「べし」について詳しく聞かれることは、センター程度だとありません。ただ、「む」「むず」の仮定婉曲の意味はよく問われるので、しっかり押さえておきましょう。

    なお、「めり」「らし」「まし」は、推量の助動詞ではありません。「まし」は反実仮想、「めり」「らし」は推定を意味します。推定と推量とは意味が異なります。

    (image by 足成)

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