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音便を極めよう!「自立語:音便」の学び方

ここでは、古文で出てくる音便について解説しています。

音便とは

言葉の発音上の便宜によって音が変化することを音便と言います。

音便にはイ音便・ウ音便・撥音便・促音便があり、それぞれイ・ウ・ン・ッの音に変化します。

イ・ウ・ン・ッは主として活用語の連用形と連体形に生じます。普通の連用形・連体形が使われている一方で音便化することがあるという程度のものです。

例えば、「をさなき人」が普通の形で、それが訛(なま)って「をさない人」と言うこともある、というものです。

音便の種類と活用

イ音便

四段、ナ変、ラ変の動詞の連用形または形容詞の連体形が変化して、イ音便となります。

四段活用動詞「書く」なら、「書いて」「書いたり」に変化し、形容詞では「よき(こと)」が「よい(こと)」、「美しき(花)」が「美しい(花)」となります。

ウ音便

四段、ナ変、ラ変の動詞の連用形または形容詞の連用形が変化して、ウ音便となります。

形容詞では「よく」が「よう」、「悲しく」が「悲しう」となります。

撥音便

四段、ナ変、ラ変の動詞の連用形、または形容詞のカリ活用連体形、または形容動詞のナリ活用の連体形が変化して、撥音便となります。

  • 四段活用動詞「飛ぶ」なら「飛んで」「飛んだり」
  • ナ変は「死ぬ」が「死んで」「死んだり」
  • 形容詞では「良かるなり」が「良かんなり」、「悪しかるめり」が「悪しかんめり」
  • 形容動詞では「静かなるめり」が「静かなんなり」

以上がそれぞれの変化の形になります。

促音便

四段、ナ変、ラ変の動詞の連用形が変化して、促音便となります。

例を簡単に紹介します。

  • 四段活用動詞「取る」なら「取って」「取ったり」
  • ラ変は「あり」が「あって」「あったり」

音便の詳細事項

動詞では四段活用・ナ変・ラ変の連用形が「て」「たり」「給ふ」に接続するときや、ラ変の連体形に伝聞推定の助動詞「なり」、推定の助動詞「めり」、推量の助動詞「べし」が接続するときに音便が生じることがあります。

また、注意したいのは、ガ行・バ行・マ行の音便形で

  • 「漕ぎて」なら「漕いで」
  • 「給びて」なら「給うで」
  • 「住みて」なら「住んで」

のように下に付く「て」が「で」になります。

カリ活用の連体形が伝聞推定の助動詞「なり」・推定の助動詞「めり」に連なる時に撥音便が生じることがあります。

形容動詞では連体形「~なる」に推定の助動詞「なり」「めり」が接続するとき、撥音便化します。

また、助動詞では断定の「なり」が推定の助動詞「なり」「めり」に接続するときに撥音便となります。

撥音便の表記

撥音便(ン)の表記の問題ですが、日本語にはもともと「ン」という音韻がなかったのですが、書いてなくても、当時の人はだいたい読めたので、撥音便の「ん」は大抵無表記だと言われています。

「天狗ななり」は本来「天狗なんなり」であり、文法的には以下のようになっています。

  • な=断定の助動詞「なり」の連体形「なる」の撥音便形「なん」の「ん」を表記しない形
  • なり=推量の助動詞「なり」の終止形

注意点

上で挙げた「ななり」の「な(なる)」が助動詞であれば、必ず断定です。よくひっかけで推定の「なり」+断定の「なり」といった選択肢が見られるので注意しましょう。

おわりに

出題されるのは、大半が「撥音便無表記」のものです。それに関しては、最低限きちんと身につけましょう。

(image by 足成)

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