社会人になりたての頃や、転職して新しい会社に入ったとき、何気なく話した言葉に相手が怪訝そうな顔をしているという経験はないでしょうか?
自分が当たり前に使っている言葉も、ビジネスシーンでは不適切だったりすることはよくあることですが、年齢を重ねるごとにだんだんと指摘してくれる人も減ってきますよね。
そこで今回は、会社の研修でビジネスマナーについて指導をしている筆者が、ここは押さえておいたほうがいいという言葉づかいをご紹介したいと思います。
ビジネス言葉づかいのよくある間違い
言葉遣いというのは細かく言うときりがないものですので、ここでは基本の「ここは知っておいたほうがいい」という言葉遣いをご紹介します。
1:「とんでもございません」
何かをされたときなど、恐縮して「とんでもございません」ということはないでしょうか?最近は容認されているようですが本来は間違いです。
正しくは「とんでもないです」となります。この「とんでもない」の「ない」を「ございません」に置き換えたためにできた言葉です。
しかし、「とんでもない」の「ない」は「無い」ではなく、「甚い」という意味をもちますので「ございません」を用いるのは間違いとなります。
2:「ごくろうさまでした」
営業から帰ってきた上司に、ねぎらいの言葉として「ごくろうさまでした」とかけたことはありませんか?
本来は目上のものから「ごくろうであった」とかけられるものなので、上司に向かってこの言葉はNGです。「お疲れさまでした」とかけましょう。
3:「させていただきました」
これは相手に許しを請うという意味がありますので、「辞退させていただきたい…」などは使うことができますが、よくある「連絡させていただきました」などは間違った使い方となります。言葉づかいに厳しい方なら見抜いてしまいますので、できるだけ使わない方がいいと思います。
- ×「連絡させていただきました」→○「連絡いたします」
- ×「送付させていただきました」→○「送付いたしました」
おわりに
筆者は、正しい言葉や言い方を身につけることで、良い印象を持たれることが多くなりました。
言葉づかいはもちろん、文章は人柄をあらわすと言いますし、きちんとした言い方を心がけるだけで、相手の態度がだいぶ違ってくるはずです。
ビジネスでもプライベートでも、円滑な人間関係を築くために正しい言葉づかいをぜひ身につけてみてください。
(image by 足成)