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    粋な大人は蕎麦屋で呑む。文豪・池波正太郎も愛した「蕎麦屋酒」のたしなみ方

    nanapi

    池波正太郎と言えば、「鬼平犯科帳」「剣客商売」といった大人気歴史小説を書いた昭和の文豪。一方で、その合間に食べ歩きやグルメに関するエッセイをいくつも発表するほど、「食」には強いこだわりがあったそうです。

    そんな粋人がオススメするお酒の楽しみ方「蕎麦屋酒」というものを、今回はご紹介します。

    池波正太郎と蕎麦と酒

    「蕎麦前なくして蕎麦屋なし」

    池波正太郎は語りました。「蕎麦前なくして蕎麦屋なし」。「蕎麦前」とは、蕎麦屋で呑むお酒のことで、「前」とあるように蕎麦が茹で上がる前に肴をつついてお酒を1、2本呑むことです。江戸時代には、江戸っ子の粋な蕎麦屋の習わしとされていたとも言われています。

    池波正太郎は、江戸っ子よろしくチビチビお酒を楽しみつつも、ほどほどで切り上げ、シメの蕎麦をゾゾッと楽しんでいたようです。この「蕎麦屋酒」を楽しむために、様々な蕎麦屋に足を運んだそうですが、酒と肴、そしてシメの蕎麦は「この店ではコレ」というように”いつもの“メニューを決めていたのだとか。

    蕎麦を肴にお酒を呑むのではなく、蕎麦屋ならではの肴とお酒を楽しんだ後に蕎麦でシメるというのが「蕎麦屋酒」です。

    蕎麦屋で頼みたいおすすめメニュー

    「蕎麦屋に酒に合う肴なんてあるの?」なんて、現代の居酒屋チェーンに慣れた方は疑問に思うかもしれません。実は、あるのです。こちらは特に池波流というわけではありませんが、蕎麦屋酒好きの方がおすすめする最高の肴をまとめてみました。

    もちろん、お酒は江戸っ子も愛した「日本酒」がベストです。

    其の一:出汁巻き玉子

    「出汁巻き玉子なんてチェーン店にもあるじゃないか?」と疑問に思ってしまうかもしれませんね。しかし、蕎麦屋の出汁巻き玉子はそこいらの居酒屋のものとは一味違います。

    というのも、蕎麦屋の出汁巻き玉子には隠し味として“そば汁”が使われていることが多く、普通のものよりも卵の甘みが引き立っているのです。

    其の二:板わさ

    板わさは、おかめそばなどに使われる白くて厚いかまぼこを、わさび醤油につけてパクっとやるおつまみです。

    シンプルな味付けですが、プリプリとした歯ごたえと噛めば噛むほど広がる旨みは、酒の肴としては最高です。

    其の三:ぬき

    出汁巻き玉子、板わさと紹介してきましたが、蕎麦屋酒で一番のオススメは「ぬき」です。と言われても、蕎麦屋でお酒を呑んだことのない方にはピンと来ないかもしれませんね。

    「ぬき」とは、天ぷらそばや鴨南蛮といった具の乗った蕎麦(種物)から蕎麦だけを抜いた、知る人ぞ知る蕎麦屋の裏メニューです。「天ぬき」や「鴨ぬき」といったように注文すると、熱々のそばつゆの中にサクサク衣の海老天や旨味が詰まった鴨肉が出てくるのです…!

    蕎麦が伸びる心配をすることなく、酒の肴にそばつゆに浸かった天ぷらを楽しみ、残った具と汁に蕎麦を足してもらって〆る、という最高に粋な呑み方ができますよ。

    江戸の蕎麦屋は酒が美味い

    東京にはたくさんの老舗蕎麦屋があり、大半は亭主が厳選した美味しいお酒が置かれています。というのも、居酒屋と違ってつまみがシンプルで種類も少ない蕎麦屋は、お酒そのものの美味しさで勝負するしかなかったという伝統があるためです。

    会社の近くやお家の近くに昔ながらの蕎麦屋さんがあるなら、そのお店を蕎麦屋酒の最初の一歩としてみてはいかがでしょうか?

    粋な蕎麦屋酒を楽しもう!

    江戸時代には、「早くから酒が飲めるのは、それだけ仕事が早く出来る人」ということで、粋な行為とされていたそうですよ。ちゃちゃっと仕事を終わらせて、昼間っから粋な蕎麦屋酒を楽しんでみてはいかがでしょうか?

    (image by amanaimages1 2 3)

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