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プロに聞く、スタッドレスタイヤの選び方とおすすめタイヤ徹底解説

冬場の車の運転というと、最近では「スタッドレスタイヤ」を履くのが普通です。雪道や凍った道でも安全に運転するためには、いまや必要不可欠のこのスタッドレスタイヤ。

しかし、運転初心者や普段あまり運転をしないという人にとっては、どういったものを選んだらいいのか、いまいちよくわからないのではないでしょうか。

そんなときはプロに聞くのが一番!ということで、今回は「クルマのことならオートバックス!」でおなじみ、株式会社オートバックスセブンのバイヤー・外丸勝己(とまるかつみ)さんにお話を伺ってきました。

スタッドレスタイヤの基礎知識をはじめ、価格、性能の比較、タイヤの選び方まで、これさえ読めばウィンターシーズンのドライブも安心です!

本記事は、2014年9月の取材情報をもとに執筆されたものです。

1:スタッドレスタイヤの基礎知識

スタッドレスタイヤとは?

スタッドレスタイヤとは、雪が降ったときや路面が凍結しているときでも、走る・曲がる・止まるという基本性能を発揮してくれるタイヤのこと。

以前は「びょう(スタッド)」をつけた「スパイクタイヤ」が主流でしたが、アスファルトを削ってしまい、粉じんが出るなどの理由で廃止になったため、「びょう(スタッド)」が「ない(レス)」タイヤとして、ミシュランが1982年から発売を始めました。

他にも、タイヤチェーンを巻くという対策もありますが、車体が揺れて快適に運転できませんよね。また、チェーンは着脱が面倒!その点、スタッドレスタイヤならノーマルタイヤを履いているときと同じように運転できますし、一度履き替えてしまえば冬の間は履きっぱなしでOKなので、便利です。

スタッドレスタイヤの仕組み

スタッドレスタイヤは、路面の水分を吸うことで、タイヤの性能を発揮します。

雪道や凍った道を走るときにタイヤが滑るのは、タイヤと地面が接することで雪や氷が溶けて水の膜が生まれるからです。雪や氷自体が滑るのではなく、水の膜が滑るのですね。ノーマルタイヤではこの水の膜を排除できないため、水の上をタイヤが空回っているような状態になってしまいます。

スタッドレスタイヤは水分を吸収し、路面との間に摩擦を発生させることで、「走る・曲がる・止まる」機能を発揮します。また、通常のタイヤよりも深い溝を入れた上に、「サイプ」という細かい横溝も多く入っているので、より水を吸収しやすくなっています。

一見ノーマルタイヤとの違いがわかりにくいスタッドレスタイヤですが、まとめると

  • やわらかいゴム
  • 深い溝
  • たくさん入ったサイプ

という特徴があるということですね。

2:スタッドレスタイヤを選ぶポイント

日本メーカーのものを選ぼう!

スタッドレスタイヤは「吸水性」が大きなポイントですが、実はこの「吸水」が必要な地域は限られており、日本のスタッドレスタイヤは欧米に比べて特殊な仕様になっています。

日本の雪は水を多く含むため、非常に溶けやすく、溶けたときに水の膜が張りやすくなっています。しかし欧米では、凍結しても氷が溶けにくい地域が多く、日本のように路面がびしゃびしゃになることは少ないです。

そのような冬の路面の特性の違いから、海外、特に欧米製のスタッドレスタイヤは吸水にあまり重点を置いておらず、日本の道路では効果を発揮しきれないことも。日本の冬の道路に適したスタッドレスタイヤは、やはり国内メーカーのものを選ぶのが安心です。

特に、女性や年配の方が運転する場合、また長距離の運転や寒い地域で運転する場合は、国産タイヤがおすすめです。国産は価格が高い印象があるかもしれませんが、最近は安価なものもあります。

なお、冬の間は本当に短い距離しか運転しないという方や、運転に自信のある方は、価格が安い外国産のスタッドレスタイヤをチョイスするのもアリ。その場合、普段よりも安全運転を心がけるようにしましょう!

ホイールとセットで買おう!

スタッドレスタイヤを買う場合、タイヤとホイールをセットで買うのがおすすめです。

タイヤのみを購入した場合、ホイールはスタッドレスとノーマルで使いまわすことになりますが、ホイールにタイヤを付け替える作業が必要になってきます。ショップに頼む工賃も手間もかかりますし、タイヤにも負担がかかるので、痛むのも早くなってしまいます。

タイヤとホイールをセットで購入しておけば、タイヤ同士を交換するだけ。頑張れば自分でも交換できますので、いざというときも安心です。また、スタッドレスタイヤは冬の間しか使わないため、ホイールは安いものを選んでもOK。後々のことを考えると、セット購入の方がコストパフォーマンスはいいですよ。

雪道では凍結防止に塩化カルシウムがまかれていることもあり、材質や加工によっては変色する場合があります。気になる方は変色に強いタイプを選びましょう。

初心者はショップで相談!

最近では安価なタイヤがインターネットでも買えるようになりましたが、タイヤ選びの初心者なら、やはりショップで相談することをおすすめします。たとえば買ったもののサイズが間違っていた、ホイールが合わない……なんてことがあると、返品作業などで余計な手間がかかってしまいます。

専門知識を持ったプロが適切にアドバイスをしてくれるので、ミスなくスタッドレスタイヤを選べます。知識がついたら好みのものをネットで安く買うといいでしょう!

3:スタッドレスタイヤを使うときの注意点

履き替えのタイミングはいつ?

ノーマルタイヤからスタッドレスタイヤに履き替えるタイミングは意外に難しいですよね。「雪が降ってからでは遅いし、早く履き替えてもタイヤの減りが気になる…」おすすめは凍結路面を走るであろう時期の1~2週間前に履き替えることです。

スタッドレスタイヤは、出荷時にタイヤ表面にコーティング加工が施されているため、新品に履き替えた後、時速60km以下で100~200km程度のならし運転をする必要があります。コーティングを剥いで性能をより発揮しやすくするために、ならし運転をする期間を考慮しましょう。

ならし運転は乾燥路面でないとできませんので、雪が降ってからでは間に合いません。スキー旅行などで凍結路面を走る予定がある場合は、1~2週間前に履き替えておきましょう。

関東圏内ですと、早い方は11月に履き替える方もいます。11~12月あたりに履き替えておけば、急に雪が降っても安心ですね。

1年中スタッドレスタイヤを履くのはNG?

スタッドレスタイヤとノーマルタイヤの履き替えは意外に面倒。「夏の間もスタッドレスタイヤを履けばいいのでは」と考える方もいるかもしれませんが、実はこれはNGなんです。

スタッドレスタイヤは、タイヤの機能の中でも「止まる」ということを重視して作られていて、スピードを出すことには重点が置かれていません。たとえばオートバックスの「North Trek」が対応できる最高速度は時速160km。しかしノーマルタイヤでは最高速度が時速300kmとなっているタイヤもあります。

もちろん通常の運転で時速300kmで走ることはありませんが、ドライバーの平均的な傾向として、夏は冬よりもスピードを出しがちだそうなので、よりスピードに強いタイヤを履いておくに越したことはありません。

また、スタッドレスタイヤはゴムが柔らかいので、特にぬれた路面でのブレーキングでは制動距離が伸びてしまいます。その距離の差は、ノーマルタイヤに比べて7~8m違うこともあるほど。他にも、コーナリングで外にふくらんだり、ノイズが大きかったりと、夏路面ではあまりおすすめできません。夏場はノーマルタイヤに履き替えましょう!

スタッドレスタイヤはいつまで同じものを使えるの?

スタッドレスタイヤ自体の交換時期は、「プラットホーム」で確認できます。タイヤのサイドに矢印が書かれているのですが、その延長線上のタイヤ表面にプラットホームがあります。

プラットホームは、新品の状態のときは溝と溝の間に埋まっているような形になっています。タイヤを使ってゴムが減っていき、溝がプラットホームと同じ高さになったら、交換タイミングです。

中古のスタッドレスタイヤを購入するときも、プラットホームの状態をしっかり確認しましょう。

4:スタッドレスタイヤで運転するときの注意点

急発進・急加速などはNG!

スタッドレスタイヤを履いているからといって、凍結路面でいつも通りの運転ができるかというと、そうではありません。タイヤを履いたうえでの慎重な運転が、安全に凍結路面を走るためのポイントです。

急発進はNG。ゆっくりアクセルを踏み込んで発進しましょう。急加速も、スリップの恐れがありますのでNGです。そのほか、急ブレーキや急カーブなど、とにかく「急」な制動はいけません。ゆとりをもって運転しましょう。

乾燥路面でも注意!

スタッドレスタイヤはゴムが非常に柔らかいため、たとえばカーブを曲がるときなど、ノーマルタイヤを履いているときよりもふわふわした手ごたえになります。思った以上に外に膨らんでしまうこともありますので、注意が必要です。

乾燥路面では、スタッドレスタイヤを履いていてもつい普段のように運転してしまいがち。法定速度を守ることはもちろん、いつも以上の安全運転を心がけることが大切です。

取材協力

株式会社オートバックスセブン タイヤ・ホイール商品部バイヤー・外丸勝己さん

(image by pakutaso.com)
(image by amanaimages 1 2)
(image by 写真AC)
(image by nanapi編集部)

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