ほうれん草は、代表的な緑黄色野菜です。ビタミン類や鉄、ミネラル分などの栄養価は、野菜の中でもトップクラス!実はこのほうれん草、寒くてもプランターで丈夫に育つので、とても人気なんです。
短期間にグングン育ち、間引いた葉も柔らかくて美味しいので、ベランダ菜園初心者におススメですよ。ここでは、ほうれん草の育て方をご紹介します。
和名 | ほうれん草 |
---|---|
科名 | アガサ科 |
栽培難易度 | 簡単 |
収穫までの期間 | 苗植えつけ後、春まきで30~40日・秋まきで30~50日 |
主な病害 | ベト病・モザイク病 |
主な害虫 | アブラムシ・ヨトウムシ |
1:準備をしよう!
準備するもの
- プランター
- 土
- 鉢庭石
- 肥料
- ほうれん草の種
ほうれん草栽培に必要なのは、この5点です。必要に合わせてジョウロ・スコップ・虫よけネットなどをご用意ください。
土は市販の肥料入りの野菜用培養土を使うと簡単です。手持ちの肥料がある場合は、化成肥料を土10L当たり10~20gをよく混ぜ合わせればOKです。
プランターは、深さが16cm以上で60cm以上ある標準サイズのプランターがオススメですが、45cm以上の小型サイズでも育てられます。
2:種まきの前に、芽出しと土づくりを
芽出しの方法
ほうれん草の種は休眠期があり、発芽しにくい可能性があります。そこで「芽出し」をして発芽しやすくしてみましょう。やり方は簡単です。
コップに水を張り、撒く分の種を一晩漬けておくだけです。浮いた種は捨てて、布きれの上に出して水切りをしましょう。
水はけのよい土づくり
プランターに、「鉢底石」を底が見えなくなるまで入れ、その上に市販の「野菜培養土」を入れましょう。水やりの際に土が流れ出ないようにするため、培養土はプランターいっぱいに入れずに、フチから2〜4㎝程度余裕を残して入れます。目安はプランターの7分目ほどです。
3:種まきをしよう!
植え付けのタイミング
- 春まき:3月上旬~5月上旬
- 秋まき:9月上旬~10月下旬
春と秋に種まきができます。秋まきは虫が付きにくく、甘みが強いのでおすすめです。種袋の裏で春まき用か秋まき用かを確認しましょう。
ほうれん草の種のまき方
「スジまき」とは、割り箸や支柱などを使って3~5mmほどの浅い「まき溝」を作り、その溝に種をまく方法です。60cmの標準サイズのプランターであれば、10~15cm程度空けて2列にまくのがベストです。
種は1cm間隔になるようにまきます。種をまいたら、土を1cm程度かぶせ、上から軽く手で押さえて種を固定しましょう。3~5日程度で発芽しますよ。
種は普通にばらまいてもOKですが、スジまきにすることで、害虫を発見しやすい、肥料が与えやすいなどのメリットがあります。
水遣りポイント
種を土に植え終わったら、プランターから水が流れ出るくらいたっぷりと水やりを行いましょう。以降は、晴れの日の午前中に1度水をやり、日が落ちる頃には葉が乾いている状態にするのが、病気を防ぐためにもいいですよ。
3:間引きと追肥で大きなほうれん草を育てよう
間引きをしてのびのび育てよう!
間引きとは、密集している苗を一部だけ残して、残りを取り除く作業のことです。間引くことで栄養バランスがよくなり、健全なのびのびした株が育ちます。
ほうれん草の本葉が1~2枚になったら、間引きを行うタイミングです。株間が3cm程度になるように、下記のような成長の悪い株を間引きます。
- 葉と葉が触れ合っているもの
- 色が薄く弱々しいもの
- 背が高く茎が細くてヒョロヒョロなもの
- 葉の形が悪いもの
株が密集している時に、土から根ごと摘み取ってしまうと周りの株を痛める原因になるので、ハサミで丁寧にカットしましょう。大きく育てたい場合は、本葉が4~5枚程度になったら、もう一度間引きするといいでしょう。株間の目安は5~6cmです。
追肥をしてスクスク育てよう!
苗が育ってきてから肥料を与えることを追肥といいます。大きく育てるために、追肥をして栄養を与えましょう。
1回目の追肥の目安は、間引きをしたタイミングです。化学肥料10g程度を条間にまきましょう。周辺の土と軽く混ぜ、株元に寄せて完了です。また、高さが10cm以上に育ったら、10日に1度水やりの際に液体肥料を施すといいでしょう。
4:大きく成長したほうれん草を収穫しよう
収獲のタイミングと方法
種を植え付けてから、春まきなら30~40日、秋まきなら30~50日ほどで収穫ができるようになります。丈が20cmくらいに育ったら、大きなものから株ごと抜き取って収穫してみましょう!
新鮮で美味しいほうれん草をたくさん育てよう!
ほうれん草は貧血予防に効果のある鉄や、造血作用のある葉酸を多くふくんでいます。風邪予防にいいビタミンCも豊富なので、寒い季節、とっても重宝する野菜ですね。
ベランダ菜園で、スクスク伸びるのを楽しみながら育ててみてはいかがでしょうか。
(image by 筆者)