1. 趣味
    2. 銀座のバーテンダーが教える、大人のためのBAR入門

    暮らしの情報サイトnanapi 更新停止のお知らせ

    2019年6月30日(日)をもって更新を停止致します。詳しくはこちらをご確認ください。

    銀座のバーテンダーが教える、大人のためのBAR入門

    いつもよりちょっとおしゃれな雰囲気があるお店へ行きたくなる季節です。ところで、大人の社交場といえば「バー」ですが、敷居が高いイメージもあり、躊躇してしまう人も多いのではないでしょうか。

    大人たるもの、「いきつけの店」という切り札を懐に忍ばせておきたいものです。そこで今回は2014年日本バーテンダー協会からベストバーテンダーに選ばれた銀座四丁目にある名店「BAR FOUR SEASONS」のバーテンダー・勝亦誠さんにバーでの作法や愉しみ方などを伺ってきました!

    本記事は、2014年12月の取材情報をもとに執筆されたものです。

    バーの基礎知識

    バーの種類

    バーは、大きく分けて2種類あります。

    • オーセンティック・バー
    • ショット・バー

    「オーセンティック・バー」とは伝統的な雰囲気のバーのことです。薄暗い照明のなかでグラスを傾け余韻に浸る…そんな空気を味わいたいのなら、オーセンティック・バーへ行きましょう。

    一方、「ショット・バー」はオーセンティック・バーよりもカジュアルな雰囲気なところが多く、キャッシュオン形式で支払いをおこなうこともあるようです。バーによってはチャージ料がかからないところもあります。

    バーテンダー・勝亦誠さん(以下、勝亦さん)「一昔前は上記2種類にハッキリと分かれていました。最近では、オーセンティック・バーとショット・バーの間に明確な違いはなくなりつつあるように思います」

    バーの平均予算

    バーの平均予算はひとりあたり5,000円~6,000円ほど。その内訳は下記の通りです。

    • サービス料(相場:合計金額の10%)
    • チャージ料(相場:1,000円~1,500円)
    • 飲食代(平均:ドリンク3杯程度)

    ドリンクの相場は、1杯1,000円~1,500円ほどです。銀座で最高価格帯といわれているバーでも、ドリンクの値段は1杯3,000円前後で楽しめるところが多いようです。

    クレジットカードも併せ持っておくと、いざというときに慌てずにすみます。

    滞在時間

    滞在時間の平均は1時間ほど。人によっては5時間以上滞在する人もいるようです。

    何人で行くもの?

    カウンター席に座るなら、多くても3人まで。もちろん、1人でも浮くことはありません。

    入りやすい時間帯

    18時~20時までなら、多くのバーは開店したばかりなので人も少ないです。ゆっくり静かに飲みたいのであれば、この時間帯にいきましょう。

    20時を過ぎると徐々に人が集まってくるので、そのお店の「普段の様子」を体感できます。バーらしい空気を味わいたいなら、この時間帯に訪れるのがオススメです。

    バーに行く前に…

    良さそうなバーを探そう

    まずは雰囲気の良さそうなバーを探しましょう。一番簡単な方法は、知人からオススメのバーを聞くことです。さらに、そのお店へ同行してもらえば、勝手がわかりやすく、戸惑うことも少ないでしょう。

    バーに詳しい人が周囲にいない場合は、インターネットで検索してみましょう。このご時世、多くのバーがWebサイトやブログを持っています。そこにアクセスをして「予算に合うか」や「お店の雰囲気」などといった点を確認し、自分が行きたいと思ったバーを2、3店ほどリストアップしてください。候補が数店あれば、初めに訪れたバーがハズレでも落ち込むことはありません。

    また、1店目が気に入ったなら、そのお店のバーテンダーに近場にあるオススメのバーを聞いてもOKです。

    電話をしてみよう

    お店の目星をつけたら、訪問したい時間の1時間以上前に予約の電話をしてみましょう。

    電話口のバーテンダーの態度は、お店の雰囲気と似ていることが多いものです。電話をかけてみて、そこで自分に合うか合わないかを判断します。

    好感が持てるような口ぶりであれば、そのまま予約をしましょう。「お店に行ったのに満員で入れなかった…」という事態を避けられます。あまり自分と合わないように感じたら、お店の開店時間などを聞いて適当に話を切り上げましょう。

    身だしなみを整えよう

    かつては「ジャケット着用が条件!」など、厳格なバーが多数ありましたが、現在ではほとんどみられないようです。とはいえ、格式高いお店へ半袖のTシャツと半ズボン、ビーチサンダルといったようなラフな格好で訪れると、入店を拒否されるケースもあります。長ズボンをはいて、革靴を着用していれば、恥をかくことはないでしょう。

    香水はNGではありませんが、あまり強く香らせることは厳禁です。

    バーに入ろう!

    コートを脱いでから入ろう

    冬場になるとコートを手放せないもの。しかし、バーの店内はこじんまりとしていることが多く、コートを脱ぐ際に他の人に手や腕が当たることもあります。バーの扉を開ける前にコートを脱いでおきましょう。

    コートを脱いだらバーの扉を開け、なかの様子を伺います。雰囲気など問題ないようであれば、そのまま店内へ足を踏み入れましょう。

    • 「思ってたのと違う!」となったら?

    「扉を開けたら、店内の様子が思っていたのと違った…!」なんてことも、バーではよくあること。そんなときは、黙って扉を閉めても失礼にはなりません。

    勝亦さん「バーの数は無数にあります。もちろん、人によって馴染めるバー、馴染めないバーは違います。行ってみて合わなかったからといって諦めず、あと2~3店まわってみてください。しっくりくるバーが見つかると思います」

    荷物を預けよう

    多くのバーではクロークが設置されています。そのため、入店時には荷物を預けましょう。クロークのないバーでは、荷物を足元に置いてください。

    もし荷物から目を離すのが不安でれば、足元に置いてもOKです。

    案内された席へ座ろう

    入店して荷物を預けたら、席へ通されます。促されるままに着席しましょう。

    勝亦さん「基本的に、バーではバーテンダーなどが席までご案内します。たとえば喫煙しないお客様の場合、喫煙しているほかのお客様から比較的遠い席へご案内するなどさせていただいています」

    最初の一杯を頼もう

    バーテンダーと相談して決めよう

    席についたらドリンクをオーダーしましょう。普段飲んでいるものでももちろんOKです。新しいカクテルを注文したいときは、次の情報をバーテンダーに伝えてみましょう。

    • 普段飲んでいるお酒
    • 強めの酒が好きか、弱めの酒が好きか
    • 甘い酒が好きか、さっぱりと飲める酒が好きか

    上記のような情報をもとに、バーテンダーがカクテルをチョイスしていきます。また、次のような内容をきかれることも。

    • ロングカクテルか、ショートカクテルか
    • 氷は入れてたいか、入れたくないか

    ロングカクテルとショートカクテルの違いとは?

    ロングカクテルとはタンブラーグラスのように細長いグラスに入ったカクテルのことをいいます。一方、ショートカクテルは、いわゆるカクテルグラスに入った小さいものです。それぞれ下記の傾向があります。

    • 【 ロングカクテル 】

    ・度数は低めのものが多い
    ・氷が溶ける前に飲むのがベター

    • 【 ショートカクテル 】

    ・度数は高めのものが多い
    ・ドリンクがぬるくなる前に飲むのがベター

    ショートカクテルで使用するグラスは、飲み物を入れる部分(「カップ」や「ボウル」と呼ばれる)ではなく、脚の上部(「ステム」と呼ばれる)を軽く持ちます。

    ドリンクの価格が不安なときは、値段を聞いても失礼ではありません。

    ノンアルコールのドリンクを頼んでもOKです。

    最初の一杯をあらかじめ決めておいても◎

    メニューの置いていないバーがときどきあります。そこでうろたえないために、最初に頼むドリンクをあらかじめ決めておくといいでしょう。

    オススメは「ジントニック」です。その名の通り「ジン」というお酒を「トニックウォーター」で割ったものです。これなら、ほとんどのバーにおいてあるので安心して注文できます。

    度数の強いお酒が好きなら「ギムレット」もオススメです。

    ドリンクのスマートな飲み方

    ストローはどうする?

    ストローがついているカクテルは、それを使って飲みましょう。

    なかにはストローが2本ついていることもあります。これは果汁を使っていたり細かい氷が使われたカクテルに多く、1本目のストローが詰まってしまったときの予備として添えられているものです。2本同時に使って飲まなければならないわけではありません。

    マドラーはどうする?

    マドラーを使い終わったら、グラスの外へ出しましょう。多くのバーでは、マドラーを入れておくための容器があります。その中へ入れておきましょう。

    マドラーを入れておく容器などがなければ、バーテンダーに声をかけて回収してもらいましょう。

    灰皿に置くのはNGです。

    果物・オリーブ類は食べていいの?

    カクテルに添えられている果物やオリーブ類は食べた方がベター。タイミングに決まりはありませんので、好きな頃合いで口に運びましょう。

    皮や種を出すときにはペーパーを使い、口元を見せないように出すのがスマートです。

    グラスに添えてあるレモンやライムの扱いは?

    グラスに添えてあるレモンやライムは、絞るためにあるもの。絞ったあとの果実は、グラスに沈めても外に出してもOKです。ただし、外にだす場合はテーブルに直に置くのはやめましょう。もちろん、灰皿に入れるのもNGです。

    バーでの滞在時間を楽しもう

    バーテンダーと話をしてみよう

    お酒やバーのことを熟知しているバーテンダーとの会話を楽しむのも、バーの醍醐味のひとつです。ただし、下記のタイミングで話しかけるのは避けましょう。

    • 他の人と話している
    • ドリンクを作っている

    一番話しかけやすいタイミングは、注文するときやドリンクを渡されたときです。

    また、話題に迷ったときは「お酒」のことを話すといいでしょう。知ったかぶりはすぐにバレるので注意してください。他にもバーを探しているなら、このタイミングでオススメのバーを聞いてみましょう。

    まったく知らない人に突然話しかけるのは基本的にNGです。映画などでよく見かける「あちらのお客様からです」というシチュエーションは、現実ではほとんど起こりえません。

    読書はNGではないけれど…

    読書をするのはマナー違反ではありません。とはいえ、店内の照明は薄暗いことがほとんどなので、読書には不向きです。

    ちなみに新聞は面積が広く、隣の人の邪魔となる可能性があるのでNGです。

    タバコや葉巻を吸うときは、周囲への配慮を忘れずに

    ほとんどのバーではタバコを吸えます。とはいえ、周囲の人に迷惑をかけてないような心遣いは必須です。

    たとえば、二人で店を訪れカウンターに座った際、煙が当たらないように気を遣い、もう一人から遠い方の手でタバコを吸う人は多いです。しかし、カウンター席の場合、反対側にいるほかの人に煙が当たってしまいます。

    バーでタバコや葉巻を吸うときは、両サイドの人に煙が当たらないよう正面に灰皿を置いて吸いましょう。

    葉巻などの香りの強いものを吸うときは、一言バーテンダーに断りを入れてから吸うのがマナーです。

    水を頼みたいときは、遠慮せずにストレートに!

    酔いがまわりそうになったら、お水を頼みましょう。その際は「チェイサーください」または「お水ください」と伝えればOKです。

    料理やドリンクの写真を撮りたいときは、お店側に確認をとろう

    写真撮影はNGというバーもあります。ドリンクや料理をスマホで撮影したくなったときは、一度お店に確認をとりましょう。

    おかわりは新しいドリンクを知るチャンス!

    ドリンクのおかわりを頼みたいときは、軽く手をあげて、バーテンダーに「すみません」と声をかけましょう。

    同じドリンクを頼み続けるのはもちろんOKです。しかし、違うドリンクを頼んだ方が、新たなドリンクを発見する愉しみがあります。ファーストドリンクを頼んだときと同様に下記のことをバーテンダーに伝えて、新たな一杯を探してみましょう。

    • 普段飲んでいるお酒やさっきまで飲んでいたドリンクの感想
    • 強めの酒が好きか弱めの酒が好きか
    • 甘い酒が好きかさっぱりと飲める酒が好きか

    お会計を頼むときは?

    お会計を頼むときは「チェックで」と言う人が多数です。このとき、両手の人差し指でバッテンを作り、顔の前にに持ってきてもOKです。

    自席ではなくレジで会計する店もあるので「席で会計ですか?」とあらかじめ聞いておくと、よりスマートに会計できます。

    帰り際の振る舞い

    帰り際、バーテンダーから名刺を渡されることがあります。このとき、自分の名刺を渡すか渡さないかは自由ですが、名刺を渡したほうが「印象に残る客」になれる確率はグッと上がります。

    さらに、お店を気に入ったなら「また来るよ」といった一言を加えると、ちょっと粋なオトナを演出できます。

    今回お話を伺ったのはこの方!

    「BAR FOUR SEASONS」オーナーバーテンダー・勝亦 誠さん

    銀座のバー「ダルトン」「BAR オーパ」で修行したのち、2005年に自身のバー「BAR FOUR SEASONS」をオープン。2014年には、姉妹店「BAR SEVEN SEASONS」も開店。「現在のバーには厳格な決まりがほとんどありません。割とフランクなバーは多く、お客様も各々好きな様に過ごしています。堅苦しく構えずに、気軽にバーを訪れてみてください」と、勝亦さん。

    (写真:nanapi編集部)
    (ライター:高根ちさと)

    このライフレシピを書いた人