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罰金・懲役刑にならないためのゴミ出しルールを弁護士に聞いてきた

自分が住んでいる地域のゴミ出しルール、ちゃんと守っていますか?回収日の前日からゴミを出していたり、分別をしっかりとしていなかったり、指定された収集場所以外のところに捨ててしまったり…。このようなゴミ出しのマナー違反をしてしまうと、「廃棄物処理法」という法律によって、罰せられてしまう可能性があります。違法となってしまった場合、いったいどのような罰則が規定されているのでしょうか?また、正しいゴミ処理のためには、どのようなことに気をつければいいのでしょうか?徹底解説したいと思います!

「ゴミ屋敷」と呼ばれ、ゴミがあふれて片づけられていない家が数年前から話題になっています。

2014年5月には野党4党が衆議院に「ごみ屋敷」対策法案を提出したり、ゴミ問題について条例を制定した地方自治体などもあり、住民の生活環境を守るためにゴミ問題に対してはいろいろと対策がとられてきました。

たかがゴミされどゴミという時代。

朝になって慌ててゴミの分別をしたつもりでゴミを出したら、ゴミ袋が玄関先に戻ってきていたり、マナー違反かもしれないと思いつつ夜のうちにゴミ出ししてから寝るという経験がある人もいると思います。

実はこんな意識しないでやっていたゴミ出し行為が違法になる可能性があることを知っていますか?場合によっては懲役刑や罰金になることもあります!

今回はそんなゴミ出しでうっかり違法行為をしてしまわないよう、ゴミ出しに対する規制についてご紹介します。

本記事は、2015年9月の情報をもとに執筆されたものです。

【ゴミ出し】ルールに従わないとどうなるの?

ゴミ出しは地域の問題と考えられがちで、法律問題にはならないように思われますが、実は国が「ゴミ処理」について「罰則」付きの厳しい法律を作っています。

それが廃棄物処理法(廃棄物の処理及び清掃に関する法律)です。

「事業者」だけでなく「国民」もこの法律を守らなければならず、違反した場合にはもちろん罰則を受けることもあります。日本だけが特別厳しいとはいいませんが、国もゴミ問題について結構シビアに考えているようです。

「廃棄物処理法」の罰則の対象に国民も含まれる!

どんな罰則があるの?

「廃棄物」は一見私たちの生活とは関係なさそうですが、「廃棄物処理法」では、廃棄物は「ごみ、粗大ごみ…その他の汚物又は不要物であって、固形状又は液状のもの」とされており、普段ゴミ出ししている家庭ゴミも廃棄物にあたります。

そして、「何人も、みだりに廃棄物を捨ててはならない」としてルールを守らないゴミ捨ても不法投棄として禁止され、これに(16条)違反すると5年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金又はこれらを併科すると定められています(25条1項14号)。

つまり、「指定日以外のゴミ出し」「指定場所以外に捨てる」といったルールに従わないゴミ出しをしていると、廃棄物処理法違反で「5年以下の懲役」や「1000万円以下の罰金」という厳しい罰則を科せられてしまう可能性があります。

間違ったゴミ出しで「5年以下の懲役」、「1000万円以下の罰金」になることも!

正確に知ってる?廃棄物の分類とは

人間の生活によって必ず生産されてしまう廃棄物(ゴミ)。実は廃棄物は「産業廃棄物」と「一般廃棄物」に分類され、処分方法も異なります。正しいゴミ処理のためには、まず自分たちが出すゴミがいったいどの分類に入るのかを知る必要があります。

産業廃棄物

産業廃棄物は、工場や飲食店などの「事業者」が排出するゴミのうち、プラスチックゴミや工場などが出す木くず、廃油、汚泥など、法令で指定された20種類の廃棄物がこれにあたります。

なかには、医療施設から廃棄される血液や注射針など感染のおそれがある感染性産業廃棄物などもあるため、産業廃棄物は市町村のゴミ処理に出せず、排出者が自分で処理するか、取扱資格のある産業廃棄物処理業者に委託して処理しなければいけません。

一般廃棄物

一般廃棄物は、家庭の日常生活で排出されたゴミ(家庭廃棄物)や、工場や飲食店など事業者が出す廃棄物のうち産業廃棄物以外のもの、例えば飲食店の生ごみや紙くずなどのゴミ(事業系一般廃棄物)がこれにあたり、市町村などの自治体が処理をする責任があります。

家庭ゴミは、通常は「一般廃棄物」であるため、市町村が行っているゴミ収集に出せることが多いです(事業系ゴミはゴミ収集にだせません)。

一方で、一部ゴミ収集に出せない一般廃棄物もあるので注意が必要です。

例えば、エアコン、テレビ、電子レンジ部品にPCB(ポリ塩化ビフェニル)がふくまれているものや、ごみ処理施設の集じん施設で集められた「ばいじん」や医療機関等から出た産業廃棄物にあたらない「感染性一般廃棄物」は「特別管理一般廃棄物」として普通の一般廃棄物とは区別されており、取扱資格ある廃棄物処理業者などによって処理されることになっています。

在宅医療廃棄物

在宅医療廃棄物とは、在宅医療・介護サービスなどによって排出されるゴミを指し、基本的には一般廃棄物なので、ゴミ収集に出せるものもあります。

しかし、鋭利な注射針などは感染性廃棄物と同様に処理をすることが望ましいとされ、市町村がゴミ収集に出すことを禁止し、医療機関や薬局などに返却したり往診の医師、看護師に手渡して感染性廃棄物と同じように処理されているのが通常です。

地域により扱いが異なるので、まずはお住まいの市町村に確認しましょう。

正しいごみ処理はどうすればいいの?

ゴミの捨て方や「可燃物」、「不燃物」、「資源ごみ」等にあたるゴミの種類や範囲も地域によって異なっています。どこの地域でも「燃えるゴミ」が全く同じものとは限りません。

じゃあどうすればいいの?と不安に思うかもしれませんが、住んでいる市町村の定めているゴミ捨てのルールに従って捨てていれば、廃棄物処理法に違反しないゴミ処理を行うことができるので心配ありません。

ゴミ処理の方法は、各市町村のホームページ等に記載されています。また、市町村によってはゴミ処理についての講座を開いているところもあるので、参考にするといいかもしれません。

自治体によっては「ゴミの分別」が近くの自治体と全く違うこともある
ゴミ処理については自分の住む市町村のルールを確認しよう!

正しいゴミ処理知識を身につけよう

ゴミのトラブルはご近所トラブルとして扱われることもありますが、実はルール無視で乱雑にゴミを出すことが法律違反になることもあります。

また、廃棄物処理法では公園、広場、キャンプ場、スキー場、海水浴場、道路、河川、港湾その他の公共の場所を汚すことも禁止しているので(5条)、家庭ゴミ以外のゴミ処理についても注意する必要があります。

地域の環境のためにも日々の生活の中で、ゴミ出しについて正しい知識を身につけることと、曜日と場所、捨て方などにも注意しなければいけませんね。

記事監修

アディーレ法律事務所・正木裕美先生:愛知県出身・愛知県弁護士会所属。男女トラブルをはじめ、ストーカー被害や薬物問題、ネット犯罪などの刑事事件、労働トラブルなどを得意分野として多く扱う。身内の医療過誤から弁護士の道へと進む。

(image by amanaimages1 2 3)

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