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料理好きならこだわりたい「調理器具の選び方」をシェフに聞いてみた

身近な生活用品こそ良いものを使いたいですよね。料理好きであれば、材料やレシピだけでなく、道具にもこだわりを入れたいところ。基本となるキッチン用具を充実させることで調理の幅がぐんと広がります。ここではビストロレストラン「daikanyama O’KOK」のシェフ・和知良介さんにお話を伺いました。包丁、まな板、フライパン、鍋の正しい選び方とおすすめ商品をお伝えします。

料理好きであれば、材料やレシピだけでなく、道具にもこだわりたいですよね。でも「正直どれが良いのかわからない」という方がほとんどではないでしょうか?

そこでここでは、ビストロレストラン「daikanyama O’KOK」のシェフ・和知良介さんに、「暮らしをワンランクアップさせる基本調理器具の選び方」について教えていただきました!

包丁やまな板、フライパン、鍋といった基本調理器具の正しい選び方とシェフが愛用しているアイテム、選ぶとNGなもの、ちょっとした調理テクニックなどをご紹介します。

本記事は、2015年11月の取材情報をもとに執筆されたものです。

道具にこだわりを持つ人で料理下手はいない?

レシピの幅や材料の質にはこだわっているのに、キッチン用具の選び方は適当……ということはありませんか?

キッチン用具は毎日使うもの。自分で気に入ったものを選ぶことで、その道具を使うために「がんばってみよう!」というポジティブな気持ちがうまれ、気持ちよく料理に臨むことができます。

和知さん「道具にこだわる人は『いい調理をしよう』という前提で調理器具を買っているんですよね」

ひとつひとつの料理の質が上がり、さらに上達も早くなるとなれば、高くとも良いものを選ぶ価値はありそうですね。さて、ビストロシェフ和知さんが考える「料理の質を一段階上げてくれる調理器具の基準」とは、どのようなものなのでしょうか。

1:包丁

用途別に3本用意する

日本の包丁(和包丁)はとても種類が多いことで有名です。例えば刺し身を引くだけのための包丁があり、その中にもタコ用フグ用……と、数種類に分かれています。同じように、野菜を切るのにも様々なサイズが。

和知さん「フレンチにはフレンチの『骨スキ』という出刃包丁のようなものがありますが、例えば魚をさばくときは和包丁の方が相性がよかったりするんですよね。日本の包丁は、ピンポイントでそれを使うためにものすごく良い包丁が多い

さらに調理のレベルを上げるには、食材との相性を考えて包丁を使い分ける必要がありそうです。とはいえ、家庭でいくつもの包丁を買うのは少し難しいところ。最低限揃えておくといいサイズを伺いました。

  • 1.ペティナイフ(約12〜15cm):細かい作業に使う(画像1番上)
  • 2.筋引き:「カルパッチョを作る」など、魚をさばくときに使う(画像真ん中)
  • 3.20cm以上の少し大きな包丁:通常調理時に使う(画像1番下)

サーモン型のものを選ぶ

さて、実際に和知さんが使っているアイテムをご紹介します。数々の人気料理をうみだす和知さんにとっての相棒包丁、どのようなものか気になりますよね!

数ある包丁のなかでも、切ったものがくっつきづらい「サーモン型」と呼ばれる刃が波打っているタイプがおすすめだそうです。

和知さん「『サーモン型』にはもうひとつ利点があり、波打っているおかげで、包丁を研ぐ際の研ぐ面が少なく、実は他のタイプのものに比べて研ぎやすいんです」

大事な一本を長く使うことを考えると、刃の研ぎやすさも重要ですね。

グリップが厚いものを選ぶ

調理の相棒ともいえる包丁は、柄の部分が厚くしっかりしているものを選ぶのが基本。「形や材質、強度なども気になるところですが、一番大事なのは握るグリップ部分」とのこと。

和知さん「海外の物だと柄のところまでステンレスの物が多く、柄が少し薄い。厚みがないとどうしても、包丁に力が伝わりづらいんですよね」

「いかに手際よく調理するか」という観点だけでなく、「自分の思った通りに材料を切れるか」を意識すると、手によく馴染み、自分の力がうまく伝わるものを選ぶのがよさそうですね!

ちなみに気になる和知さん愛用のブランドは、日本の「ミソノ」。「ミソノ」には、一番安い「モリブデン」や和知さんが実際に使っている「UX10」という一番グレードの高いものなど、いくつかのブランドがあります。

2:まな板

「ゴム製」の「底が厚いもの」を選ぶ

まな板はプロ用と家庭用とで基本的に違いがありません。木製、ゴム製、プラスチック製(ポリエチレンなど)の3種類です。また、厚みにも違いがあります。ではどのようなものを選べばいいのでしょうか。下記のふたつを基準にするのがおすすめです。

  • 1:ゴム製:食材が滑りにくい、抗菌仕様のものがある、切ったときの感触がいい(切りやすい)などのメリットがある。ちなみに木製は必ず乾かす必要があり、上手に使わないと衛生的に良くない
  • 2:底が厚い:薄いものは使っていくと曲がってしまい、切る時の感触も良くない
和知さん「厚手のまな板があると、食材を切るときの感触も変わります。また、その上に薄いまな板を敷けば、薄手のまな板をお皿代わりにして、切ったものをそのままお鍋に持っていくことができます」

まな板が縁の下の力持ちの役割を果たすためにも、できるだけ厚手のものをひとつ用意しておき、薄いまな板と併用するとよさそうです!

3:フライパン

底が厚く重い、鉄製のものを選ぶ

プロとしては、その時々によって使うフライパンを変えるのが理想らしいのですが、置くスペースやかかるお金のことを考えると、家庭でいくつも種類を揃えるのは難しいですよね。そこで、フライパン選びで特に重視すべき基準を伺いました。

和知さん「底が厚くて重い鉄製のフライパンが1個あるといいですね。特にお肉やお魚を焼くときに大事なのが、フライパンの厚さ。底の部分が厚いと、1度温まれば冷めにくいので均等に火が入る。しっかり最初に温めておけば、家庭でも火力がそれなりに強くなります」

底が厚いフライパンは、底が薄いものに比べ、具に伝わる火力と熱の浸透率が高いようです。たとえば厚みのある肉や魚を焼く際には、表面をサッと焼くだけで、肉の中まで火を通すことができるのです。

お肉を焦がさず、ジューシーなまま火を通せるということは、つまり肉汁を閉じ込めておけるということ。お皿に移した後も冷めにくいので温かいまま食事をいただけます。

逆に底が薄いと、肉汁を逃してしまううえ、冷めやすい食事になってしまいます!

オーブンを使う場合は要注意!

ハンバーグやグラタンなどをしっかりオーブンで焼きたいという方が気をつけるポイントは、「柄」の材質とサイズ。

和知さん「オーブンを使う家庭では、フライパンの本体部分だけでなく、取っ手部分まで気を使いましょう。たとえば木やプラスチック製のものは、オーブンの熱で溶けてしまうので使えません。また、溶けない柄であっても、オーブンに入らないサイズでは役に立ちませんよね」

「オーブンに入れたら柄が溶けてしまった」「購入したはいいものの、オーブンに入りきらなかった」といった残念なことにならないよう、取っ手まで鉄製オーブンに入りきるサイズのものを選びましょう。

ちなみに、和知さんが実際に使っているブランドは「アカオアルミ」と「中尾アルミ」のふたつ。

  • アカオアルミ:流通が多く、値段もそこまで高くない。
  • 中尾アルミ:あまり売られていないが、しっかりしているものが多い。

トーションも用意する

さて、ここで気になるのが取っ手熱くなる問題ですよね。オーブンに入れた際の取っ手の部分は約180度以上になりますから、素手では触れません。

そこで大活躍するのがトーションです!テレビのグルメ番組などで一流シェフがハンカチみたいなものを持ってフライパンを掴んでいるのをご覧になったことはありませんか?

あのハンカチみたいなものがトーションです。もちろん厚手になっているので手が熱くなることはありません。

毎回ミトンや鍋つかみに手を入れるのは面倒ですよね。トーションさえ用意しておけば、それらを使う必要がなくなり手際よく調理を続けられます。しかもこのトーション、さらに応用した使い方もあるんですよ!

和知さん「綺麗なトーションを使うようにしていると、最後の仕上げでお皿をちょっと拭いたりする時にも使えます」

機能面としても役立つうえ、なんだか見た目までスタイリッシュ!

4:鍋

アルミ製の鍋を用意する

基本的に鍋はアルミ製のものでOK。作る料理に応じて鍋の種類を変えられるのが理想ですが、どんなものにも対応できるバランス良いキッチン用品をひとつ準備しておき、余裕があるときに機能特化したものを購入するというスタンスがおすすめ。

和知さんが実際に使用しているブランドは、フライパン同様「アカオアルミ」と「中尾アルミ」です。

和知さん「しっかりした鍋を使うと食材に熱を通しやすくなります。例えば蓋をすることで保温ができるのはもちろん、『余熱で火を通す』という調理法がうまれますよね」

器具を充実させることで調理の幅が広がることもあるようです。

器具にこだわると料理がいっそう楽しくなる!

いかがでしたか?調理の基本は「おいしい食事をつくりたい」という気持ちです。その気持ちを長続きさせるためにも、自信を持って「良い!」と思える製品を揃えておくことをおすすめします。

一生使いたいと思える一品に出会えるといいですね!

お話を伺ったのはこちら!

ビストロレストラン「daikanyama O’KOK」シェフ・和知良介さん

daikanyama O'KOKは代官山駅徒歩30秒のレストランです。美味しい料理と、コエドビールの生、スーパードライの生、10種のインポート瓶ビール、コエドビール各色の瓶、ワイン赤白30種弱をご用意して皆様のご来店をお待ちしております。週に1回程度、投げ銭制にて生演奏を聴きながらお食事できる夜があります。耳にもお腹にもおいしいものをたっぷり召し上がってください。

(image by amanaimages 1 2)
(image by nanapi編集部)

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