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【借金問題】債務整理で借金から解放される方法

「たくさんの借金を抱えてしまってどうしようもない」という借金地獄に陥ってしまった場合に使える、救済制度があります。それが「債務整理」です。「債務整理」をすることで、苦しい借金生活から解放されます。

しかし、債務整理というと世間では怪しすぎるうわさが広がっています。

  • 自己財産はすべて没収
  • 会社員は仕事をやめさせられる
  • 戸籍に債務整理したことの記録が残る
  • 一生クレジットカードは作れない
  • ローンも一生組めない
  • 年金の受給資格を失う
  • 引っ越しや旅行ができなくなる

しかしこれはすべて真実とは言えません。デマに惑わされないように債務整理ってなに?どんなメリットがあるの?についてご紹介します。

本記事は、2015年11月の情報をもとに執筆されたものです。

債務整理とは?まず知っておきたい基礎知識

債務整理とは、借金を整理する方法です。「任意整理」「民事再生」「自己破産」の三種類があり、借金を整理できる制度です。しかし、「債務整理」について怪しい噂を信じこみ、借金地獄からなかなか抜け出せなくなってしまっている方もいるようです。

噂の中でもとくに怖い、「会社をやめさせられる」というのは、債務整理を理由に会社が従業員を解雇するということですので、そのような解雇は基本的にありません。「年金受給資格を失う」、「戸籍に記録を記載される」なども事実無根です。

「クレジットカード作成」「ローン契約」「引っ越し」については、債務整理によって信用情報に登録されるため、限定的に制限されることがありますが、一定期間を経過すれば登録された信用情報が消えますので、一生影響の続くものではありません。

また、弁護士のもとに債務整理の依頼をすることで、弁護士は貸金業者に「受任通知及び債権調査へのご協力のお願い」という「依頼者が債務整理に入りますよ」という内容の書類を発送します。これ以降、貸金業者から債務の取り立てが禁止されますので、精神的な苦労からも解放されることになります。

それでは、まずそれぞれの債務整理について詳しく見ていきましょう。

「任意整理」とは

「任意整理」とは、お金を借りた本人側(弁護士や司法書士が代理人となる)とお金を貸した貸金業者が話し合いをして借金を整理することです。

手続きとしては、貸金業者に借金の返済履歴等を開示してもらい、利息制限法上の利率で計算し直し、利息のカットなどのメリットのある新たな返済計画のプランを決めることになります。

利息制限法とは、借りたお金に応じて利率の上限をあらかじめ定めている法律です。

  • 10万円未満であれば上限は年間20%
  • 10万円以上100万円未満であれば年間18%
  • 100万円以上借りたのであれば年間15%

が上限となっています。

お金を借りた際にこの利息制限法の上限を超える金利を要求されていた場合は、過払いの部分が発生していたことになるので、大幅に元金が減額される可能性があります。また、過払い金が発生していなかったとしても、将来的にかかる利息カットのメリットが存在し、利息カット後の分割返済が可能ということであれば、「任意整理」の方法を選択することになります。

「任意整理」とは、お金の借主側(弁護士等)と貸金業者が話し合いをして借金を整理すること。

「民事再生」とは

「民事再生」とは、借金の減額を裁判所に申し立てて借金を減額する方法で、裁判所の手続きにより減額された借金を返済しようというものです。状況によりますが、1/5程度に減額された借金(最低弁済額)を原則として3年で支払うことになっています。一定の要件を満たす必要がありますが、住宅ローンを払い続け、住宅を維持しながら借金の整理をしたいという方や、自己破産をしてしまった場合、生命保険募集人など一定の職業に就けなくなりますが(資格制限)「民事再生」の場合はそのような職業に対する制限はありませんので、自己破産をすると職業を継続できなくなる方に有効な方法です。

「最低弁済額」は、借金総額によって以下のように定められています。(民事再生法231条2項3号4号)

  • 100万円以上500万円未満の場合:100万円
  • 500万円以上1500万円未満の場合:総額の5分の1
  • 1500万円以上3000万円未満の場合:300万円
  • 3000万円以上5000万円以下の場合:総額の10分の1
「民事再生」とは、借金総額を大幅に減額してもらうこと。

「自己破産」とは

「自己破産」とは、裁判所に破産手続を申し立てて債務をゼロにすることです。裁判所が債務者に全く支払い能力がないことを認め、所定の手続きを経れば借金は原則ゼロになります。

また、弁護士等のもとに自己破産をするための相談に駆け込むことで、弁護士は貸金業者に「受託通知及び債権調査へのご協力のお願い」という「この依頼主、自己破産するからよろしく」という内容の書類を発送するため、これ以降、貸金業者から債務の取り立てをされずにすむことが多くあります。

「自己破産」には「同時廃止」、「少額管財」に分かれています。

同時廃止

資産がほとんどなく、借金の原因に特段調査の必要がない場合は、「同時廃止」になり、手続きの期間は申立から3ヶ月〜4ヶ月と短くて済みます。

少額管財

自動車や預貯金などの資産がまだ残っていた場合(原則20万円以上)や、借金の原因について調査が必要となった場合には、破産管財人の調査が入ることになり、手続きの期間は申立から半年程度かかります。

「自己破産」とは、債務をゼロにすること。

各債務整理のメリット・デメリット

「任意整理」「民事再生」「自己破産」の3つある「債務整理」ですが、どれを使って借金を整理するのがベストなのかは、事情により千差万別です。そのため、それぞれのメリット、デメリットを紹介します。

任意整理のメリット・デメリット

メリット

任意整理は裁判所を介さずに借金の整理ができるため、比較的短期間での解決が容易になり、財産も処分されません。また、クレジットカード等が作れないなど信用情報機関の事故情報(俗に言うブラックリスト)入りも、破産等に比べて短く済みます。

さらに、例えば自動車のローンや保証人がついている借金は任意整理せずにこれまで通り支払い続け,その他の借金のみを任意整理するというように柔軟に債務整理をすることが可能な点もメリットとして挙げられます。

デメリット

ケース・バイ・ケースですが、約5年間はクレジットカード作成・ローン契約が困難になります。

約5年程度、クレジットカード作成・ローン契約ができない可能性がある。

民事再生のメリット・デメリット

メリット

住宅ローンを組んでいる自宅などを手放さずに、大幅な借金の減額ができる可能性があります。

債権者が民事再生に合意しなかった場合、自己破産へ方針転換されてしまい、一円も返ってこなくなってしまう可能性が高いため、裁判所に申し立てる際に債権者の合意を比較的得られやすいです。

また、「自己破産」ではないため、本籍地の役所から取り寄せる「身分証明書」への影響や職業制限もありません。

デメリット

減額されたとはいえ、原則3年以内に借金の返済を行わなくてはならないので、安定した資産があることが必要となります。

また、財産として住宅を残すことになるため、住宅ローンの返済については変わらず払い続けなくてはなりません。

任意整理に比べて信用情報機関の事故情報(俗に言うブラックリスト)に載せられてしまう期間が長く、一定期間は、クレジットカードの作成やローンを組むのが困難になります。

政府が作成する官報に実名や住所などが掲載されます。官報とは、法律・政令等の制定・改正の情報や、破産・相続等の裁判内容が掲載される日本の新聞のようなもののことです。

10年間信用情報機関の事故情報(俗に言うブラックリスト)入りすることがある。

自己破産のメリット・デメリット

メリット

借金をゼロにすることができるのが、大きなメリットです。

デメリット

自己破産すると、基本的に不動産や車など高額な財産は処分されてしまい、官報に実名が掲載されます。

加えて本籍地の役所が管理し、取り寄せることができる「身分証明書」に一定期間破産手続きをしたことが記載されます。

また自己破産の場合も、ブラックリスト(信用情報機関)の影響が比較的長いとされています。

「少額管財」の場合は、郵便物が破産管財人に転送されてしまう等の不便があります。

免責が確定されるまでの間は行政が発行する「身分証明書」に破産事実が記載される

過払い金返還請求について

完済後の「過払い金返還請求」は厳密には債務整理にあたらないですが、「過払い金返還請求」を行うことで払いすぎた利息の返還を請求できます。

違法な利率で払いすぎた分を回収できる

個人で過払い金返還請求は、利息制限法で定められた利率に違反する約定利率で借金を支払ってしまった場合に払いすぎたお金を返済後に取り戻す請求です。

過払い金返還請求を行うためには、借金の返済を「いついくら借りて、いついくら返した」という取引履歴を貸金業者からすべて取り寄せることが必要です。

取引履歴の開示は貸金業者の義務なので、開示自体はしてもらえる場合が多いですが、開示に時間がかかることや開示された内容が複雑な場合も多く、弁護士や司法書士などの法律家に頼み、開示請求してもらうと迅速に進むことが期待できるため、最善の手段と言えます。

利息制限法の利率制限は以下の通りです。

  • 10万円未満であれば上限は年間20%
  • 10万円以上100万円未満であれば年間18%
  • 100万円以上借りたのであれば年間15%
過払い金返還請求で払いすぎた分を取り戻せる

デメリットは?

過払い金返還請求は、借金を減額してもらうというような側面ではなく、自身の持っている請求権を行使するにすぎないので、「過払い金返還請求」には債務整理(任意整理、民事再生、自己破産)にあるようなデメリットは基本的にありません。

借金が時効で綺麗さっぱりなくなることもあり得る!

時効を援用して借金を消滅

借金は時効を援用することによって消滅します。「借金の時効の援用します」と相手に通知することで借金がゼロになります。証拠として残すために内容証明等の書類で通知するのが良いでしょう。

借金の最終返済日から、5年または10年経過した場合に原則として時効の援用ができます。商事債権であれば5年なので、通常の貸金業者からの借金は5年で時効が完成します。

5年または10年待てば、借金が時効で消えることもある

時効は中断され、リセットされることもある

借金が消える時効ですが、こんなうまい話が簡単に進むと期待してはいけません。なぜなら時効は一定の要件で中断されてしまい、中断の後さらに5年または10年の時効期間を経過しなければ時効は完成しないからです。貸金業者の方も、そう簡単に時効を完成させないように配慮しています。

時効の中断には以下が当たります。

  • 債務名義を取得すること
  • 債務者の財産に差押え(仮差押えも含む)をすること
  • 借金している債務者が、債務を承認すること

債務の承認をすることは、「ほんの一部でも借金を払うこと」や「猶予を求めること」も含まれます。

このような事情があれば、時効が中断して期間がリセットされてしまいます。

時効は中断されてしまう可能性が高い

借金に気をつけよう

債務整理で借金が整理されれば、人生を再出発することができます。しかし、二度目の債務整理にはなりたくないもの。特に自己破産の場合には、「一度破産しているのだから」ということで破産を認めてもらえないこともあるようです

借金問題は、なかなか人に言えずに一人で悩んでしまい、精神的負担も相当大きく、とても苦しいものです。

借金で苦しむことの無いように、自身の家計を見直し、無理な借金はしないように心がけたいです。

監修協力

アディーレ法律事務所・篠田恵里香先生:東京弁護士会所属。債務整理をはじめ、男女トラブル、交通事故問題などを得意分野として多く扱う。離婚等に関する豊富な知識を持つことを証明する夫婦カウンセラー(JADP認定)の資格も保有している。多数のメディア番組に出演中。

(image by amanaimages1 2 3 4)

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