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一人暮らしの部屋で同棲…法律的にはOKなのか弁護士に聞いてみた

カップルには身近なワード、同棲。「◯ヶ月後には結婚しようね」などと明確なステップを決めているしっかりものカップルもいますが、なんとなく同棲が始まってしまったカップルもいると思います。

後者の場合、どちらかの部屋に転がり込んでそのまま…というケースが多いのではないでしょうか。そういった場合、「単身用の部屋に2人で住んで大丈夫なの?」「ダメだったらどうすればいい?」などの疑問を抱えている人もいるのでは?

今回は、アディーレ法律事務所の弁護士・篠田恵里香先生(以下、篠田先生)に、一人暮らしの部屋での同棲にまつわる疑問をお伺いしてみました。

本記事は、2016年4月の取材情報をもとに執筆されたものです。

一人暮らしの部屋で同棲するってどうなの?

賃貸借契約書とは?

一人暮らししている自分の部屋に、恋人が荷物を持って転がり込んできてしまい、同棲状態に…。若いカップルにはよくある状況だと思います。こういった状況だと、法律的には問題はないのでしょうか?

篠田先生:賃貸マンションの一室など、一人で賃貸した物件の場合、恋人と同棲する行為は、基本的には「契約違反」=法律的にNGになる可能性が高いでしょう。「一部屋借りていることに変わりはない」「借りているのだからどう使おうが勝手」等と、許可を得ずに同棲を始めてしまうと大問題ということになります。

やはり問題になってしまうことが多いようです。

私たちが賃貸物件を借りる際には契約書を作成します。これが「賃貸借契約書」です。この契約書には、物件を貸す側と借りる側の「賃貸借契約」の内容が記載されています。これに「一人で居住する」「同居人なし」と記載した場合は、他の人物が一緒に住むと契約違反になってしまいます。

また、契約書の条項に「同棲禁止」等の条項がある場合も当然、契約違反ということに。物件を貸す側にとっては、「どのような人物が何人住むか」は非常に重要な事項です。住む人の人数等によって、部屋の汚れや騒音の度合いなども変わってくるからです。

なんとなく同棲が始まってしまったという人は、部屋の契約書を確認しましょう!

NGだった場合、どうすればいい?

契約書を見なおしてみた結果、「同居人なし」で契約していた…。そんなときにはどう対処すればいいのでしょうか?どちらかの部屋での同棲は無理なのでしょうか。

篠田先生:なんとか同棲をしたいということであれば、貸主である大家さんの許諾を得ることが必要です。もともと同棲禁止でない部屋であれば、比較的容易に許諾をもらえる可能性があります。もともと同棲禁止であり、例外を認めない、許諾が得られないということであれば、同棲は諦めるしかありません。

契約書に同棲禁止と書いていないのなら、とりあえず大家さんに相談してみましょう。許可してもらえる可能性もあるようです。

そして「相談をする」、「大家さんの言うことに従う」という姿勢はとても大事。

篠田先生:仮に、ばれなければいいやといって同棲を強行してしまったりすると、完全に契約違反です。損害賠償請求を受ける契約を解除され部屋を追い出される、などといった事態になりかねませんので絶対にやめましょう。

ばれたときにお金や住む部屋を2人そろって失う場合もあります。

大人としてやるべきことはちゃんとやりましょう!

半同棲だとどうなる?

そもそも、半同棲ってなに?同棲とどう違うの?

「半同棲」というワード、聞き覚えがないという人もいるのでは?ここでは同棲、半同棲、内縁、同居の違いを紹介します。

同棲 結婚していない男女が一緒の家に住むこと。2人の住所が同じになるのが通常。
同居 親と子、夫婦、居候など誰かしらと一緒に住むこと。
半同棲 完全に一緒に住んでいるわけではないが、頻繁に一緒に家にいること。宿泊している人が別の場所にも住所を持っている。
内縁 同棲している男女の仲でかつ、籍は入れていないが夫婦同様の生活をしている関係。

「同棲=内縁関係?」と考えてしまう人もいますが、同棲プラス「夫婦同様の生活を送っている」という意思と実態が必要だそうです。逆に言うと、「一緒に暮らしているけれどあくまで恋人。好きな人が他にできればお別れをする関係。」という場合は内縁関係が成立しません。

内縁関係は法律上でもなるべく夫婦に近づけて考えることになります。そのため不倫の際には慰謝料、関係解消の際には慰謝料や財産分与などの話も出てきます。

半同棲だと法律的に問題はある?

お互いにちゃんと部屋はあるけど、頻繁に相手の家に寝泊まりする…。この場合は法律的に問題はあるのでしょうか?

篠田先生:半同棲の程度にもよります。そもそも「友人の宿泊禁止」とされている賃貸契約であれば、1回の宿泊でも契約違反になります。

先生によると、以下の場合には半同棲のレベルが濃ければ濃いほど契約違反となる可能性が高まるといいます。

  • 「宿泊禁止」の物件でなくとも「一人暮らし・同居人なし」として契約していた場合
  • 「同棲禁止」の物件の場合

宿泊の頻度が高ければ高いほど、宿泊の期間が長ければ長いほど、「同棲」に近い状態と判断され、契約違反になる可能性が高くなるとのこと。

半同棲でも「頻繁に宿泊する人物がいる」と大家さんに事前に申告をし許可をもらっておくと、トラブル防止につながります。

同棲前に大家さんに相談を!

なんとなく同棲が始まってしまい、同棲なのか半同棲なのか区別がつきにくい時期もあると思います。しかし、そういった完全に同棲になってしまう前の期間にちゃんと2人で話し合いをし、大家さんにも相談しておくことが重要。住む場所を失うのを避けるためにも、大家さんに黙って同棲するのだけはやめましょう。

記事監修

アディーレ法律事務所・篠田恵里香先生:東京弁護士会所属。債務整理をはじめ、男女トラブル、交通事故問題などを得意分野として多く扱う。離婚等に関する豊富な知識を持つことを証明する夫婦カウンセラー(JADP認定)の資格も保有している。多数のメディア番組に出演中。

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