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え、その行動もDV?意外なDVについて弁護士に聞いてみた

ドメスティックバイオレンスという言葉は一般常識になっていますが、その基準や詳細についてはよく知らないという方が多いと思います。ほとんどの人が、DVと言えば「旦那が嫁に物理的な暴力を振るうこと」くらいの認識ではないでしょうか。

この記事では、恋人からの、DVらしからぬ「嫌がらせ」的な行動の例を挙げ、その行動がDVになる可能性があるかどうか、弁護士法人アディーレ法律事務所の弁護士・篠田恵里香先生(以下、篠田先生)に教えていただきました。

本記事は、2016年4月の取材情報をもとに執筆されたものです。

そもそもDVの基準とは?

DVとは、配偶者や恋人(元恋人)等、親密な関係における暴力のことです。親子関係もありえますが、通常は男女関係において使われています。

殴る蹴るの物理的な暴力に限られず、

  • 人格を否定するような暴言、行動やメールなどの執拗な監視、いじわる・長時間の無視、という「心理的攻撃」
  • 生活費を渡さない、貯金を使い込む、労働させないといった「経済的圧迫」
  • 性交渉や性的趣向の強要といった「性的強要」

等の行為もDVとされています。

篠田先生:夫のみならず、妻から、恋人からのDVもDVです。内閣府のデータによると、最近は女性によるDVも少なくないようです。

つまり、結婚していない関係でも、物理的な暴力ではなくても、心理的攻撃・経済的圧迫・性的強要といった行為はDVにあたる可能性が高いそうです。

以下、具体的な例を挙げ、どのような行為がDVとなる可能性があるのか、もう少し詳しく紹介します。

もしかして、これってDV?

例1:プロレス技を掛けてくる

篠田先生:身体的攻撃としてDVに当たる可能性が高いです。内閣府は、「殴る、蹴る、物を投げる、突き飛ばす」等の身体に対する暴行につき、「身体的攻撃」=DVの典型例としています。おふざけ程度であれば許されますが、本人が嫌がっていれば暴行罪に該当しますし、「痛い」「苦しい」レベルであればDVに該当する可能性が高いです。 プロレス技によって怪我をした場合は傷害罪となり、この場合も当然DVに該当します。

おふざけ程度であればDVではないですが、嫌がっているのに無理矢理技をかけられる場合や痛いレベルであればDVということになってしまいます。

例2:仕事が遅くなると、LINEに連続投稿してくる

篠田先生:心理的攻撃としてDVに当たる可能性が高いです。内閣府は、「交友関係や行き先、電話・メールなどを細かく監視する行為」につき、「心理的攻撃」=DVの典型例としています。束縛行為は、相手の「行動や決定の自由」を制限しますし、場合によっては恐怖を与えます。つきまとい、待ち伏せといったストーカー行為も同様、DVに当たります。

度を超えた束縛行為・ストーカー行為はDVに該当します。好きという気持ちも度を超えると立派なDVになりますので、注意が必要です。

例3:「最近、太ったね~」としつこく言ってくる

篠田先生:心理的攻撃としてDVに該当する可能性が高いです。「太っている」と言われることは、特に女性は非常に傷つくものです。からかっているつもりかもしれませんが、言われた本人は予想以上に傷ついているかもしれません。こういった、いわば言葉の暴力も、DVに該当する可能性が高いです。

言われた本人が心理的に傷つくようなことを言うのもDVになってしまいます。相手が傷つく発言には注意しましょう。

例4:イヤだと言っているのに、自分の性癖を強制してくる

篠田先生:性的強要としてDVに当たる可能性が高いです。いわゆる性的DVです。 配偶者間であっても、恋人同士であっても、暴行や脅迫を用いて無理やり性交渉を強行する行為は「強姦罪」となります。強姦まで至らなくても、相手方の「性的自由」を制限し、自分の性的趣向を不当に押しつける場合は、性的強要としてDVに該当します。

本気でイヤだと伝えているのに、性癖を強制してくる行為は、DVに該当します。「嫌よ嫌よも好きのうち」と思わないように注意が必要です。

例5:自分の興味のない話にとても冷たい、無視して自分の話したいことばかり話す

篠田先生:心理的攻撃としてDVに当たる可能性が高いです。「長時間無視」も内閣府が挙げるDVの典型ですが、相手の話を聞かない、自分が優位に立とうとする、言葉の暴力等のいわゆる「モラハラ」も、立派なDVです。可愛く許せる程度であれば問題ないですが、「一人の人間として尊重してくれない」という程度に至れば、人格攻撃としてDVに該当する可能性が高いでしょう。

言葉の暴力もモラハラも立派なDVなのだそうです。恋人同士なのですから、人間として尊重するようにするべきです。

例6:「お前は働かなくていいから」とアルバイトをさせてくれない

篠田先生:経済的圧迫としてDVに当たる可能性が高いです。「外で働くことを妨害する行為」も、内閣府が挙げる「経済的圧迫」=DVの典型です。人は皆、自由に働く権利を持っています。「君は働かなくていい」等と仕事をさせない行為は、その人の経済的自由を制限するとして、DVに該当する可能性が高いです。このようなケースは、「外での浮気」を心配し、束縛のDVにつながるケースが多いので注意してくださいね。

経済的自由を制限することもDVに該当してしまいます。働きたいという気持ちがあるパートナーに専業主婦(主夫)を強要してはいけないのですね。

意外なDVに注意!

本人はそんなことがDVになると思っていない行動が、結果的にDVとなってしまうこともありそうです。そもそも好きになって交際してしている関係なのですから、相手が嫌がる行動はしないように心がければDV問題が発生することはないと思います。

自分の行動がDVになる可能性を感じた方は、その行動を冷静に考え直し、円満な関係になるように努力してくださいね。

記事監修

アディーレ法律事務所・篠田恵里香先生:東京弁護士会所属。債務整理をはじめ、男女トラブル、交通事故問題などを得意分野として多く扱う。離婚等に関する豊富な知識を持つことを証明する夫婦カウンセラー(JADP認定)の資格も保有している。多数のメディア番組に出演中。

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(image by PAKUTASO 1 2)

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