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メルカリ HRグループが選ぶ、人事のお仕事で役立つおすすめ本

いつの時代も、会社の成長の要は「人」だと言っても過言ではありません。IT企業も、インターネットを扱う「人間」にフォーカスして採用が行われていますよね。

そこで今回は、IT企業の中でも、成長のキーである「人」を扱う、人事のお仕事をされている方々の思考を覗いちゃおうと思います!

今回お話を伺ったのは、日本最大のフリマアプリ「メルカリ」を展開している株式会社メルカリ HRグループで人事業務に携わってらっしゃるみなさん。最近は、人事制度「merci box(メルシーボックス)」の導入でも話題になったメルカリの人事部。まさに最先端の人事部といえるかもしれません!

そんな皆さんに、人事のお仕事をされている中で、役に立った本やおすすめの書籍を1〜3冊教えていただきました。さらに人事部という立場から、これからの社会の課題や20〜30代の社会人に期待されることなども聞いちゃいましたよ。

本記事は、2016年4月の取材情報をもとに執筆されたものです。

石黒 卓弥さん

NTTドコモを経て2015年より現職。ドコモでは営業、人事、事業会社立上げ、新規事業企画を担当。メルカリでは採用を中心とした人事企画を担当。現在3児の父であり、三男出産時には2ヵ月の育休を取得。最近はツイッター発信を強化中! @takaya_i

石黒さんの、人事のお仕事をされている中で役に立った本・おすすめ本とは?

1:「ザ・アドバンテージ~なぜあの会社はブレないのか?」

筆者 パトリック・レンシオーニ 訳:矢沢 聖子
出版社 翔泳社

アメリカで組織やチーム育成を専門をしている、パトリック・レンシオーニ氏の著書です。

石黒さん「『組織づくり』という普遍的なテーマに正面から向き合った良書です」

2:「Team Geek ―Googleのギークたちはいかにしてチームを作るのか」

筆者 Brian W. Fitzpatrick、Ben Collins-Sussman 解説:及川 卓也 訳:角 征典
出版社 オライリージャパン

IT業界人なら気になる、Googleのチーム作り。特にエンジニアの非エンジニアとの関わりについて書かれた名著です。

石黒さん「『雰囲気に流されがちな非言語な部分が言語化されることで、非エンジニアの理解が格段に進む』という点に気づきがありました。『ザ・アドバンテージ~なぜあの会社はブレないのか?』と共通ですが、『書いてあることをちゃんと行動に移しているか』というところまで意識したいです」

3:「イノベーション・オブ・ライフ ハーバード・ビジネススクールを巣立つ君たちへ」

人生とビジネスとの共通点を探りながら、「人生の価値観」を問いかける内容です。

筆者 クレイトン・M・クリステンセン、ジェームズ・アルワース、カレン・ディロン 訳:櫻井 祐子
出版社 翔泳社
石黒さん「企業の枠を超えて『人生の選択にどう向き合うか』というテーマ。人事担当のみならずキャリアに向き合う全ての人にお薦めしたいです」

『その決断は正しいか』よりも『その決断を正しいものにするために努力し続けること』

組織の成長、そして自分自身の成長に役立ちそうな3冊を教えていただきました。人を扱う人事のお仕事は、広い視野が必要だと言えそうですね。

人事部というお立場から、これからの社会の課題や20〜30代の社会人に石黒さんが期待されることはどんなことなのでしょうか?

石黒さん「私は『子どもたちにどんな未来を残せるか』をよく考えています。それは社会的な課題が一つでもいい方向に進むことなども含まれると思います。『その決断は子どもの未来のためになっているか』ということを、子どもが生まれてからはより強く思うようになりました。
 
異動や転職など、キャリアにおいては悩み・決断をする場面に直面します。そのときは、『その決断は正しいか』よりも、『その決断を正しいものにするために努力し続けること』が大切なことだと思っています。どんなことでもいいので挑戦してみてはいかがでしょう。おとなになった子どもたちに話すことを想像しただけでワクワクしませんか」

鈴木 綾香さん

デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップで​SEMコンサルタント・​広報​を担当後、earth music & ecology​などの​ブランドを展開する​ストライプインターナショナル(旧クロスカンパニー)の社長室​・新規事業開発室​​などを経て、2014年11月より現職。​メルカリでは採用を中心に、インナーコミュニケーション、イベントの企画運営など、幅広く担当。

鈴木さんの人事のお仕事をされている中で役に立った本・おすすめ本とは?

「グリーンネイバーフッド―米国ポートランドにみる環境先進都市のつくりかたとつかいかた」

筆者 吹田 良平
出版社 繊研新聞社
鈴木さん「米国オレゴン州ポートランド市にあるパールディストリクトを事例に、環境先進都市のつくりかた、つかいかたをまとめている本です。人事に関する本ではありませんが、人と人とが自然につながることで、街全体に一体感が生まれていく、そんなコミュニティ形成の工夫や考え方は、ビジネスや組織づくりにも役立つエッセンスが多く含まれていると思います」

働きやすい環境を整えるという点で人事、そして組織づくりの思考をつくるのに役立ちそうな一冊ですね。

鈴木さん「きれいな写真は見ているだけでも楽しく、何より文章が完結で読みやすいため、さっと読める点もおすすめです。頭に心地良い刺激を与えてくれる、数ある自宅の本の中でも、ずっと持っていたい一冊です」

重圧な本は読むのに気合がいる…という方も手軽に読めそう!行き詰ったときの気分転換にも一役買ってくれそうです。

ひとりひとりが自分らしく、そして思い切り働けるような環境をつくりたい

人事部というお立場から、これからの社会の課題や20〜30代の社会人に鈴木さんが期待されることはどんなことなのでしょうか?

鈴木さん「大企業からスタートアップ、異業種への挑戦など、より多様なキャリアを歩む方やチャンスが増えている中で、ひとりひとりが自分らしく、そして思い切り働けるような環境を、企業側も多方面で整えていく必要があるなと、スタートアップの人事をしていて、改めて実感しています」

社員がよりよいパフォーマンスを発揮するためにも、様々な視点でアイディアを生みだすことが必要なんですね。

鈴木さん「それは制度かもしれませんし、小さな気遣いや工夫でも良いと思います。仕事をしていると、キャリアに迷われることもあると思いますが、迷いながらも大胆に挑戦していく方がもっと増えていくといいなと思いますし、そういう方とぜひ、ご一緒したいと思っています」

高橋 寛行さん

新卒で株式会社インテリジェンスに入社し、人材紹介業に携わる。株式会社ミクシィにて人事キャリアをスタートさせ、エンジニア中心の採用に従事。その後、株式会社コロプラの人事労務マネージャーとしてクリエーター採用ほか、制度企画・労務等の人事全般を経験し、2016年より現職。

高橋さんの人事のお仕事をされている中で役に立った本・おすすめ本とは?

「ディズニーに学ぶ満足循環力 『お客様満足』+『社員満足』の秘密」

筆者 志澤 秀一
出版社 学習研究社

人事のお仕事でディズニー…?この本のどのようなことを人事のお仕事で役立てていらっしゃるのでしょうか?

高橋さん「『お客様満足(CS)』は応募者の方で、『社員満足(ES)』は自社の社員、という観点でみるとディズニーのCSおよびESの考え方は非常に参考になります。

応募者の満足と社員の満足を得るという、人事部として大切なことが学べる一冊なんですね。

高橋さん「ディズニーランドでは開園前までに毎日水で床が掃除されている(24時間園内を清掃している)そうです。お客様(応募者の方)の満足やエンゲージメントとは、相手が期待しているであろう水準を超える『行動』の積み重ねによって醸成されていくものだと思います。そして高いレベルを目指すプロフェッショナルな社員による日々の『行動』で、お客様がお客様を呼び、さらに高いレベルの期待値水準を超えた満足を提供できる、組織が強くなっていく」

「相手の期待を超える『行動』の積み重ねで組織は強くなっていく」これはどんなビジネスでも役に立つ思考ですね。

高橋さん「メルカリのバリューには『Go Bold』や『Be Professional』といったものがあり、そういった我々の考え方からしても非常に親和性が高く、人事の観点でも読んで損のない一冊だと思います」

重要なのは、会社で通用する人ではなく、社会で通用するプロフェッショナルな人

人事部というお立場から、これからの社会の課題や20〜30代の社会人に高橋さんが期待されることはどんなことなのでしょうか?

高橋さん「数年前からよく言われるようになりましたが、『Employability Skills』を意識しながらご自身のキャリアと向き合うといいのでは、と思っています。その会社だけでしか通用しない仕事の仕方やスキルではなく、一人のビジネスパーソンとしてどれだけのスキル(価値)があるのかを考えながら働くことは、とても重要だと日々感じています。その上で初めて、カルチャーが合うか・プロとしてどう価値発揮をするかを考えて会社選びができると、仕事がより一層充実したものになると思います」

松尾 彰大さん

新卒でエン・ジャパンに入社後、WEB・IT業界向けメディア「CAREER HACK」のチーフエディタとして開発運営を主導。2016年3月より現職。メルカリではProduct系の採用及び、新規メディア開発、イベント運営など幅広く担当。

松尾さんの人事のお仕事をされている中で役に立った本・おすすめ本とは?

「How Google Works (ハウ・グーグル・ワークス) ―私たちの働き方とマネジメント」

筆者 エリック・シュミット、ジョナサン・ローゼンバーグ、アラン・イーグル、序文:ラリー・ペイジ 訳:土方 奈美
出版社 日本経済新聞出版社

Googleの働き方とマネジメントが学べる本書。人事のお仕事でどのように役立てていらっしゃるのでしょうか?

松尾さん「(まぁ、わたしの人事歴は1ヵ月ほどですが…)スタートアップの人事として超優秀な人材(本著でいうスマートクリエイティブ)へのリーチと共感の獲得、そして採用がもっとも重要なミッションになる中、実践的な組織構築やマネジメント、文化形成が記されている点が役立っています」

急成長中の企業での、もっとも実践的な一冊と言えそうですね。

松尾さん「人事職以外の方が読んでも面白いと思います。私自身、この本を読んだ当時は人事とは程遠い編集やアライアンスの仕事をしていたのですが、とても感銘を受けました。いちメンバーの立場から組織や採用を考える、よいきっかけになる本だと思います」

本との出会いが組織を変えるかも!?

株式会社メルカリの人事部のみなさんにおすすめの本を教えていただきましたが、お仕事だけではなく、人生の設計にも役立ちそうな本ばかりでしたね。一冊の本をどんな視点で読むのか、ということも参考になりそうです。

そして、みなさんの思考は、会社を変えるというよりも社会を変えるという意識がつよいなぁという印象でした。

気になる本が見つかった方はぜひ、手にとってみてはいかがでしょうか?一冊の本との出会いが、あなたの組織を、あなたの人生を急成長へと導いてくれるかもしれませんよ。

(image by ぱくたそ)

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