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初心者でもわかる歌舞伎を楽しむポイントとオススメ演目3選

江戸の庶民のエンターテイメントの代表といえば、歌舞伎。難しいものととらえがちですが、全然そんなことはありません。

時代を飛び越えて活躍するヒーロー、美しく可憐なヒロイン、滑稽な道化、派手な衣装、大掛かりな演出、洗練されたストーリー……現代にも十分通用する演劇であり、ミュージカルであり、舞踊でもあります。

何もわからなくても、衣装や演出、音楽で舞台を楽しむこともできますが、少しずつルールを覚えていくと、より面白くなってくると思います。今回は、初心者にもわかりやすい演目を挙げながら、舞台をより楽しむポイントを紹介していきたいと思います。

劇場に行ってみよう

歌舞伎を観に行くというと、なんとなく敷居が高いと思ってしまうかもしれません。でも、それはひと昔前の話。最近は普段着で来る人も多いですし、より気楽に舞台を楽しむことができるようになってきました。

また、チケットが高いと思われがちですが、安い席なら3000円程度から、高い席でも15000円程度で見られる公演が多いです。劇場によっては、立見席や数百円で1幕だけ見ることができる幕見席があることもあるので、これを利用すればかなりリーズナブルに歌舞伎を見ることが可能です。

さらに、歌舞伎の公演は毎月5日くらいから25日くらいまで、休演なし・昼夜演目を変えて2公演で行われることが多いので、自分の予定に合わせて見に行きやすいというメリットもあります。

歌舞伎の公演は安い席から売り切れることが多いです。早めにチケットの手配をしましょう。

歌舞伎の劇場

現在、常設で歌舞伎の公演が定期的に行われている劇場としては、東京の新橋演舞場や国立劇場、京都の南座、大阪の松竹座が代表的です(2012年7月現在)。

これ以外にも、東京の浅草公会堂、名古屋の御園座、博多の博多座などでは年に数回の公演が行われています。さらに、こんぴら歌舞伎や宮島歌舞伎は、毎年恒例の地方公演として定着しています。

また、夏場を中心として全国巡業が行われていたり、中村勘三郎一座が移動式の小屋である「平成中村座」で公演を行ったりしているので、案外近くでも歌舞伎の公演が行われているかもしれませんよ。どこで、どんな公演が行われているかは、歌舞伎公式サイト「歌舞伎美人」やプレイガイドでチェックしてみましょう。

歌舞伎の公演情報をチェックする際にオススメのサイトは「歌舞伎公式サイト歌舞伎美人」「チケットぴあ」「イープラス」などがあります。

劇場の楽しみ

「幕の内弁当」といえば、様々なおかずの入ったお弁当の代表格ですが、元は歌舞伎を見ながら食べたお弁当のこと。現在では演目と演目の間の休憩時間にお弁当を食べるのが一般的です。 劇場にある食堂を予約して食べることもできますし、お弁当を持ち込んだり、劇場内で売られているお弁当やサンドイッチを買って食べることもできます。襲名披露などの特別な講演の場合、特別なお弁当が売られていることもあります。

鯛焼きや最中アイスなどのスイーツが名物となっている劇場もありますし、役者さんのグッズやお土産も売っていますので、そういったものを見て回るのも歌舞伎の楽しみのひとつかもしれません。

劇場内の食堂は、劇場の地下や2~3階にあることが多いです。当日予約は劇場入口を入ってすぐのところで受け付けていることが多く、最初の幕間に食べに行きます。メニューは数種類あるのが一般的です。

歌舞伎初心者でも楽しめるポイント

「台詞がわからないかも」「ストーリーがわからなかったらどうしよう」という心配のある人は、「筋書」や「イヤホンガイド」を利用しましょう。

筋書

歌舞伎のパンフレットのことです。1000~2000円程度で売られているのが一般的で、演目や役者の紹介が詳しく書かれています。劇場内の売店で売られている他、売り子さんが座席まで売りに来ることもあります。

イヤホンガイド

舞台の進行に合わせて解説が流れる音声ガイドのことです。役者さんからのメッセージ等、スペシャルプログラムが用意されていることもあります。劇場入口近くで1000円程度で貸し出しています。

公演終了後は、イヤホンガイドを忘れずに返却しましょう。保証料が返却されます。
ALERT:上演中の写真撮影や録音は厳禁です。また、携帯電話が鳴らないように電源は切って観劇しましょう。

おすすめの演目

1「鳴神不動北山桜(なるかみふどうきたやまざくら)」

はじめに舞台に登場するのは、道化役である「所化(しょけ)」。鳴神上人の弟子でありながら生臭坊主である彼らが、おどけながら観客にストーリーの説明をする様子が場をなごませます。

ストーリーは至って単純ですが、様々な場面に散りばめられた決めのポーズである「見得」や、上人が破戒し、怒りに燃えていることを表す「ぶっ返り」など、歌舞伎の定番のわかりやすい演出を見ることができます。歌舞伎十八番のひとつとして幾度となく演じられるうちに、洗練され、様式化された舞台装置にも注目してほしいです!

2「義経千本桜のうち川連法眼館の場」

義経の逃避行を軸に書かれた「義経千本桜」のなかでも、とくに人気があるのがこの「川連法眼館の場」。通称「四の切」とも呼ばれています。

みどころの多い演目ですが、とくに佐藤忠信と狐の二役を演じる役者の早替りや狐であることを告白する場面で、台詞の言い回しや身振りが狐のものへと変化していく様子は面白いです。

また、狐となってからは、思いもよらぬ場所から神出鬼没に登場することや、ラストシーンでの宙乗りも、観客を楽しませる演出のひとつ。このように、大がかりで奇抜な演出をすることを「ケレン」というが、この「ケレン」を楽しむことができるのが、この演目の最大の魅力だと思います。

3「ヤマトタケル」

「スーパー歌舞伎」と呼ばれる新作歌舞伎のひとつ。日本の神話に題材を得ていながら台詞が現代語でわかりやすいこと、スモークやライティングを多様した演出がなされていること、現代的なセンスでデザインされた華麗な衣装を用いていることなど、古典歌舞伎にはない魅力にあふれた作品です。

歌舞伎のわかりにくさに尻込みしている人にとっては、入門編として、また古典歌舞伎に馴染んでいる人にとっては、歌舞伎の新たな魅力を知ることができる作品としてお勧めすることができます。

市川猿之助一門の演じる、非常に大がかりで華やかな、ケレン味にあふれた舞台は必見です!

おわりに

いかがだったでしょうか。ご紹介した情報を参考に、歌舞伎を楽しんでみてくださいね。

(Photo by 著者)

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