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    賃貸物件の不動産広告の見方

    不動産広告には、住まいに関する多くの情報が記載されています。不動産広告の情報を正しく理解することが、物件検討の入り口となります。

    そこで、ここでは賃貸物件の不動産広告の見方を解説していきます。

    本記事は、不動産ジャパンのご協力により、2013年に執筆されたものです。

    不動産広告の基本的な規約の見方

    よく見かける不動産広告には、法律や不動産業界により表示基準が定められている項目があります。

    まずは、規約で表示を定められた項目について見ていきましょう。

    この表示例は新聞折込チラシの場合のものです。

    1.所在地

    新聞、雑誌広告などでは地番は省略されることもあります。地番とは登記記録(登記簿)に表示された地番のことで、一般的に使われる住居表示の番号とは異なる場合があります。

    2.駅等までの距離

    徒歩による所要時間は、

    駅からの道路距離80m1分(端数切り上げ)

    として計算されます。

    信号の待ち時間や歩道橋の上り下り、坂道、道路の横断などにかかる時間は考慮されていません。また、改札口からではなく、物件にいちばん近い駅の出入り口が基準になるため、ホームまではもっと時間がかかることもあります。

    3.専有面積

    平方メートル単位で延べ床面積が表示されます。

    マンションのバルコニーや室内の天井を高くして2層式にした屋根裏収納(グルニエ)などは、面積には入りません。

    4.間取り

    間取りを表す場合、「4LDK」などの表示がよく使われます。

    それぞれ

    • 数字:居室の数
    • L:リビング
    • D:ダイニング
    • K:キッチン

    を表します。

    建築基準法では、居室には採光や換気のための一定の間口が必要と定められていますので、それを満たさない部屋は納戸(N)やサービスルーム(S)と表示されます。

    5.構造・階数・賃貸戸数

    賃貸住宅の建物の構造としては、

    • 鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)
    • 鉄筋コンクリート造(RC造)
    • 鉄骨造(S造)
    • 軽量鉄骨造
    • 木造

    などがあります。

    SRC造、RC造、S造はマンション、その他の構造はアパートと呼ばれています。一般的にはマンションのほうが耐火性、耐震性、遮音性が高いといわれています。

    階数については建物全体の階数と該当する住戸の階数が記載されています。

    構造や階数の表示は、賃貸住宅が10未満の場合は省略される場合があります。
    新築の賃貸マンションは、今回賃貸される戸数についても表示されます。

    6.建築年月

    「築◯年」という表示ではなく、建物が竣工した年月が表示されます。

    まだ入居者が入ったことのない物件でも建築後1年以上経過していると、不動産広告では「中古」と表示されます。

    7.賃料・礼金・敷金など

    毎月支払わなくてはいけない賃料のほか、契約時の初期費用として、礼金、敷金などが必要な場合には、その旨とその額が記載されます。敷金などについて、退去時に一部が返還されないことが契約の条件である場合には、その旨とその額、あるいは割合も記載されます。

    8.管理費(共益費)

    賃料以外に、管理費(共益費)が必要な場合には、その額が記載されます。

    9.損害保険加入の有無

    住宅総合保険等の損害保険への加入が契約の条件となるときには、その旨が記載されます。

    10.駐車場の利用条件

    駐車場がある場合は、月額の駐車場利用料などの利用条件が記載されます。

    住宅の賃貸借契約とは別に駐車場の賃貸借契約を結ぶ場合には、敷金、礼金や契約条件などが記載されることもありますので確認しましょう。

    11.定期建物賃貸借契約かどうか

    定期建物賃貸借(定期借家)契約である場合には、その旨と契約期間が記載されます。

    12.取引態様

    広告を掲載している不動産会社の立場(取引態様)が必ず明示されます。不動産会社の取引態様によって、仲介手数料などの取り扱いが変わります。

    媒介(仲介)

    広告主である不動産会社が、貸主と借り主との間に立って契約を仲介します。

    代理

    広告主である不動産会社が、貸主の代理人として契約します。

    貸主

    広告主である不動産会社が、自ら所有する物件を直接賃貸します。

    13.免許番号

    不動産会社名と免許番号が記載されますので、不動産取引(宅地建物取引業)に必要な免許を受けているかどうかの確認をしましょう。( )内の数字は免許の更新回数で、数字が多いほど営業年数が長いことを示します。

    14.取引の条件の有効期限・情報更新日等

    売却物件に比べると、賃貸物件は短期間で入居者が決まることが多く、また、条件のよい物件は早く入居者が決まる傾向があります。取引の条件の有効期間や情報更新日なども確認しておきましょう。

    チラシ等の場合は「有効期限」、インターネットの場合は「情報更新日」等と表示されます。

    物件広告に記載されるその他の情報の見方

    以下の情報は、不動産広告に必ずしも表示しなければならない項目ではありませんが、重要な項目も多いので、不動産会社に確認するようにしましょう。

    この表示例は新聞折込チラシの場合のものです。

    1.更新料

    賃貸借契約を更新する際、契約内容に応じて借り主が貸主に支払う費用です。一般的に、賃料の1ヶ月分の場合が多いですが、更新料を設定しないこともあります。

    地域の取引慣習や契約内容によって、更新料が必要な場合、不要な場合がありますので、確認が必要です。

    2.契約期間

    普通借家契約(一般的な賃貸借契約)の場合には、1年以上で設定されますが、2年間であることが一般的です。定期借家契約の場合は、契約で自由に契約期間を定めることができます。

    3.入居可能日あるいは現況

    現空(現状空き家)や即入居可と表示されている物件は、契約後すぐに入居できます。賃貸中などの場合には、入居可能日の確認が必要です。

    4.間取り図

    物件の間取り図は比較的掲載されることが多いようです。各部屋の広さやつながり方、収納の有無などを確認することができます。

    間取り図に「図面と現況に相違ある場合には現況優先とします」といった主旨の文言が入っていることが多いので、最終的には、自分の目で確認することが大事です。

    5.方位

    間取り図には方位マークが付されています。方位マークとはその住戸の向きを示したもので、「N」の字が書かれているのが北側ということになります。ただし、南向きの部屋でも、建物の南側に日照を遮る建物などがあれば日当たりが悪い場合もあります。日当たりについては、現地で確認するのが基本と考えましょう。

    6.設備

    室内設備や建物全体の設備などが記載されます。何を記載するかは広告を出す不動産会社によって様々で、すべてが記載されているわけではありません。気になるものは確認をしておいたほうが安心です。

    7.備考

    その他必要な費用や注意事項などが記載されます。重要な情報であることもあるので、見落としがないよう、注意を払って読むようにしましょう。

    不動産広告を見る時の注意点

    おとり広告などに注意

    表示規約によって、不動産広告では「おとり広告」が禁止されています。おとり広告とは、実際には取引できない物件(架空物件や契約済みの物件、契約する意思のない物件など)の広告のことで、集まった客に他の物件を紹介して取引することを狙いとする悪質なものです。

    また、物件を優良に見せるための不当な比較広告、誇大広告、虚偽広告、実際の物件よりも著しく優良であることを示す優良誤認表示なども禁止されています。

    不動産広告の不当な表示に注意

    以下の例は、表示規約に違反する項目を含む、不当な表示例です。このように、表示されるべき項目がなかったり、誤解を招くような表現がされている広告には注意しましょう。

    1.特選・最高・抜群・稀少など

    「特選」のように、一定の基準によって不動産が選別されたことを示す用語のほか、他社よりも優位であることを意味する用語(「業界初」「日本一」等)や最上級を示す用語は、客観的、具体的な根拠を示す事実がない限り使用が禁止されています。

    2.徒歩5分で月6万円はこの物件だけ!

    客観的、具体的な根拠がないままに、他の物件よりも安いと誤認させるような表示は規制されています。

    3.バス停歩5分

    最寄り駅から最寄りバス停までのバスの所要時間と、バス停から物件までの徒歩所要時間が記載されていなければなりません。

    4.専有面積 50.05㎡(バルコニー面積含む)

    バルコニーを専有面積に含めることはできません。

    5.広い1DK

    「広い」「明るい」など主観的な表現は禁止されています。

    6.商店街至近

    周辺施設を表示する際は「至近」などの主観的表現ではなく距離を明示しなければなりません。

    不当な広告表示にかかわる質問・相談・申告は公正取引委員会の相談窓口が受け付けています。

    おわりに

    不動産広告の見方や不正な情報について正しい知識を持っていると、誤りなく物件情報を見比べられるはずです。

    (image by amanaimages)
    (image by 筆者)

    このライフレシピを書いた人