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    反語の訳し方に注意!漢文読解『蛇足』のポイント

    戦国策』から生まれた「蛇足」という故事成語は、紀元前3世紀頃の実話といわれています。

    そこから獲られる教訓は、「物事が上手くいってるときには調子にノってあれこれ新たに手をだすべからず」というものだったといいます!

    現代でも通じるでしょうか?! と思いきや、現代日本ではあまり使われず、謙遜の技法として、『杞憂ながら~』、『老婆心ながら~』と同様に付加して物事を述べるのに使われるくらいのようですねっ!

    漢文・『蛇足』

    楚有祠者
    賜其舍人卮酒
    舍人相謂、数人飲之不足、一人飲之有餘。
    請畫地為蛇、先成者飲酒。
    一人蛇先成。引酒飲。
    乃左手持卮、右手畫蛇、吾能為之足。
    成、一人之蛇成。
    、蛇固無足。
    子安能為之足。
    遂飲其酒。
    為蛇足者、終亡其酒。

    書き下し文

    楚(そ)にまつる者有り。其の舍人しゃじん)に卮酒ししゅ)を賜(たま)う。舍人相(あい)謂(い)いて曰く、数人之(これ)を飲めば足らず、一人(いちにん)之(これ)を飲めば餘(あま)り有り。

    請(こ)う、地に畫(えが)きて蛇(へび)を為(な)し、先ず成る者酒を飲まんと。一人の蛇先ず成る。酒を引きてまさ飲まんとす

    乃(すなわ)ち左手(さしゅ)に卮(し)を持ち、右手(ゆうしゅ)に蛇を畫(えが)きて曰く、吾(われ)能(よ)く之(これ)が足を為(な)さんと。

    いま成らざるに、一人の蛇成る。其の卮(し)を奪いて曰く、蛇固(もと)より足無し。いずくんぞ能(よ)く之(これ)が足を為(な)さんと。

    遂(つい)に其の酒を飲む。蛇足(だそく)を為(な)す者、終(つい)に其の酒を亡(うしな)えり。

    現代語訳

    楚に神官がいた。

    その食客に大杯一杯の酒を与えた。食客たちは相談して言った。「数人でこれを飲めば足りないし、一人で飲めばあまりがある。地面に蛇を描いて、一番先にできた者が酒を飲むことにしよう」と。

    一人の蛇がまず描き上がった。

    酒を引き寄せて、いまにも飲もうとした。

    そして、左手で杯をもって、右手で蛇を描き足して言った。「私は蛇の足を描くことができる」と。

    まだそれを描けないため、別の一人の蛇が完成してしまった。

    最初に蛇を描いた者の杯を奪い、言った。「蛇には元来足が無い。あなたはどうしてうまくその蛇の足を描けるだろうか、いや、できない」と。

    とうとう、その2番目に蛇を描くことを完成させた食客がその酒を飲んだ。蛇の足を描こうとした食客は、とうとう、その手にした酒をうしなった。

    重要な句法

    • 且に~んとす…いまにも~しようとする
    • S曰く~と…Sは言った、「~」と
    • 安(いずく)んぞ…どうして(反語)
    • 未(いま)だ~否定形…まだ~ない

    形式

    散文形式(韻文ではない)

    読解のポイント

    時代ならではの出来事や仕事がでてきます。

    注釈等をよく読んでそのまんま訳してしまいましょう。
    • 祠者 … 神官
    • 舎人 … 食客
    • 巵酒 … 杯につがれた酒
    • 子(し)…あなた

    おわりに

    どきどきハラハラする、時間がゆっくりと精緻に描写されるストーリー展開です!反語の訳し方のパターンを覚えてうまく訳せると、楽しいお話に出来あがるでしょう!

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