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    賃貸物件契約における「賃貸借契約」の基礎知識

    物件の内容や契約条件について納得できたら、賃貸借契約を締結します。

    いったん契約を締結した後に一方的に解約を申し出ても、それが認められるとは限らず、違約金等が発生する可能性もありますので、 事前に契約内容を十分に確認することが重要です。

    ここでは、そんな賃貸借契約の

    • 手続きの手順
    • チェックポイント
    • 必要な書類

    などをまとめてみました。

    本記事は、不動産ジャパンのご協力により、2013年に執筆されたものです。

    賃貸借契約の手続き

    締結の場所と立会人

    賃貸借契約の締結は、不動産会社の事務所などで行われます。契約には、貸主や借り主、仲介した不動産会社などが立ち会います。

    連帯保証人も立ち会いを求められることもあります。また、不動産会社に代理を依頼している貸主が立ち会わないこともあります。

    締結の手順

    契約時には、契約書の内容を読み上げて最終的な確認をし、内容に問題がなければ契約書に署名・押印を行います。敷金、礼金、仲介手数料、損害保険料などの支払いを行い、費用に応じて領収書、預り証などを受け取った後、鍵が渡されて契約は終了します。

    契約時に必要なもの

    契約時に必要な書類

    契約時に必要なものとしては、一般的に以下の書類があります。契約によって必要な書類は異なりますので、事前に不動産会社や貸主に確認のうえ、契約日までに用意します。

    契約時に求められる書類の例

    借り主が用意するもの(連帯保証人の書類が必要な場合もあります)
    印鑑証明書 事前に住民登録をしている自治体で、印鑑登録をしておく必要があります。事前に必要かどうかを確認の上、登録をしておきましょう。
    住民票 住民票は契約者だけの記載でよいか、入居者全員の記載があるものが必要かを確認しておきましょう。
    収入を証明する書類 不動産会社や貸主によって異なりますが、収入を証明する書類の提出を求められることがあります。給与所得者の場合には、年末に交付される源泉徴収票、自営業者その他の場合には、納税証明書など収入を証明する書類を用意しましょう。
    連帯保証人承諾書など 必要となる場合があります。
    これらは個別に確認が必要です。

    契約時に必要な費用

    契約の条件などによって、必要となる費用は異なります。事前に不動産会社や貸主から費用ごとの明細が示されますから、それに従って用意をしましょう。

    契約に必要な初期費用などは、契約時に支払うのが基本ですが、多額の金額を持ち歩くのが不安な場合などには、事前に振り込む方法をとる場合もあります。

    貸主、不動産会社、保険会社それぞれに必要な金額を支払い、敷金に関しては預り証、それ以外の支払いについては、領収書を受け取ります。損害保険料については、不動産会社経由で保険会社に支払い、後日郵送で領収書や保険証書を受け取る場合も多いようです。

    賃貸借契約のチェックポイント

    契約の内容は、個別の契約によって異なります。

    契約後のトラブルを回避するためには、契約条件が正確に契約書に反映されているかをしっかりと確認することが大切です。

    以下に、賃貸借契約の一般的な項目とそのチェックポイントを紹介します。もちろん、確認すべき事項はこれだけではありませんので、疑問点があれば、不動産会社に「完全に納得できるまで」確認するようにしましょう。

    (1)契約期間と更新の定め

    契約が普通借家か定期借家かを確認した上で、契約期間を確認します。その上で、契約の更新手続きや更新料の有無を確認しましょう。更新料が必要な場合は、金額、支払い条件なども見ておきます。

    (2)賃料や管理費(共益費)の額、支払い、滞納時のルールなど

    まずは賃料や管理費(共益費)の額と支払い方法、支払い期日を確認します。多くの場合は、振り込みや自動引き落としで、翌月分を前月末日までに支払うことになっています。また、滞納時に延滞金が必要な場合には、延滞利率についても確認しましょう。

    また、賃料の改定についての取り決めがある場合には、その内容も確認します。一方的に賃料が増額となるなど、賃料改定でトラブルとなる場合もありますので注意しましょう。

    (3)敷金など

    敷金などが必要な場合には、その金額と返還に関する具体的な手続きなどを確認します。特に、敷金と退去時の原状回復費用との精算をめぐるトラブルは多いので、原状回復に関する取り決めも含めてしっかりと確認しましょう。

    敷金については、地域ごとの取引慣習により取り扱いが違う場合もありますので、事前に確認しておきましょう。

    (4)反社会的勢力の排除

    不動産取引からの「反社会的勢力の排除」を目的に、反社会的勢力排除のための条項が導入されるようになりました。国土交通省が平成24年2月10日に公表した「賃貸住宅標準契約書」では、「貸主及び借り主が、暴力団等反社会的勢力ではないこと」などを確約する条項を盛り込んでいます。契約書の中にこうした条項が記載されているか確認しましょう。

    相手方がこれらに反する行為をした場合は、契約を解除(「(7)契約の解除」を参照)することができます。

    (5)禁止事項

    禁止事項の例としてはペットの飼育、楽器演奏、石油ストーブの使用、勝手に他人を同居させること、無断で長期不在にすること、危険物の持ち込みなどがありますが、契約によって異なります。

    違反した場合、退去を求められることもありますから、よく確認してルールを守った暮らしをしましょう。

    (6)修繕

    入居中の物件の修繕に関する取り決めです。一般的には、通常の物件の使用に必要な修繕は貸主が行うこととなっていますが、借り主の故意や過失によって必要となった修繕は、借り主が行うこととなります。このような取り決めが不明確な場合は、入居中のトラブルとなることもありますので注意しましょう。

    (7)契約の解除

    貸主からの契約解除の要件などが取り決められています。例えば、賃料などを滞納した場合や、借り主が禁止事項に違反している場合などが挙げられます。契約解除とならないよう、十分に確認する必要があります。

    (8)借り主からの解約

    借り主からの解約について、解約通知の期日や具体的な手続きを確認します。不動産会社によっては、あらかじめ解約通知書のひな形を契約書に添付している場合もあります。

    (9)原状回復の範囲と内容

    賃貸借の契約で最もトラブルになりやすいのが原状回復にかかわる取り決めです。トラブル回避のためには、原状回復に関する取り決めをできるだけ明確にしておくことが大切です。国土交通省が平成24年2月10日に公表した「賃貸住宅標準契約書」では、原状回復に関する取り決めを具体的に明記するように改訂され、別表として貸主と借り主の修繕分担表などを提示していますので、参考にするとよいでしょう。

    退去時の修繕等の義務については、「借り主の通常の居住、使用による物件の破損、損耗」は貸主の負担で、「借り主の故意や過失などによる物件の破損、損耗」が借り主の負担とされます。ただし、本来は貸主負担とするべきものを、借り主負担としている特約がある場合もあります。その場合には、内容について詳細を確認し、特約に定める負担に納得がいくようであれば、契約するようにしましょう。

    (10)特約事項

    貸主の事情により、特約事項が付されることもありますが、「原状回復にかかわるすべての費用は借り主負担とする」など、一方的に借り主に不利な条項が記載されている場合もありますので、確認する必要があります。また、借り主側で個別の要望がある場合は、後になって「そんな約束はしていない」と言われないよう、契約書に記載してもらうことが望ましいでしょう。例えば、入居前に壁紙を新しいものに張り替えるなどの約束は、契約書に記載しておくと安心です。

    おわりに

    契約はをしっかり行うことは信頼問題に関わることなので、しっかり予習して臨みましょう。

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