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賃貸物件契約における「重要事項説明」のチェックポイント

不動産の賃貸借契約を結ぶ際に目にすることになる「重要事項説明書」。

ここでは、重要事項説明書でチェックすべきポイントをまとめてみました。

貸主である不動産会社と直接契約を結ぶときなど、重要事項説明を受けない場合でも、ここに書かれた内容を参考に、気になる事項があればしっかりと確認するとよいでしょう。

本記事は、不動産ジャパンのご協力により、2013年に執筆されたものです。

説明を受ける前の基本的な確認

A:宅地建物取引主任者の確認

重要事項説明を行う宅地建物取引主任者は、取引主任者証を提示した上で説明をしなければいけません。説明者が確かに宅地建物取引主任者であることを、主任者証で確認してください。万が一、説明者が宅地建物取引主任者でない場合は、その不動産会社は法令に違反していますので注意が必要です。

物件の基本的な確認

B:物件の概要

物件の名称や所在地、部屋番号、建物の構造、面積などが記載されます。

C:登記記録(登記簿)に記録された事項

物件に抵当権などの権利が設定されている場合は、その内容についてしっかりと説明を受けることが重要です。

D:法令に基づく制限の内容

建物の建築制限などに関する説明ですが、通常は、借り主に大きな影響はありません。

E:飲用水、電気、ガスなどインフラの整備状況

飲用水などのインフラの整備状況について説明されます。これらのインフラは生活に不可欠なものですので、その整備状況はしっかりと確認します。整備されている場合でも、何らかの特別な負担金等が発生する場合もありますので、利用に当たっての費用負担については確認が必要です。

F:建物建築の工事完了時における形状、構造など

未完成物件の場合にのみ記載されます。未完成の新築物件を借りる場合は、完成後の建物の概要を確認しましょう。

G:建物の設備の整備状況

台所、便所、浴室その他の設備の整備の状況が説明されます。建物の設備は、入居後の生活に大きく影響しますので、説明の内容をしっかりと確認するとともに、見学で気になったことなどもあわせて確認するようにしましょう。

H:その他

建物に関する石綿(アスベスト)の使用調査や耐震診断が行われている場合には、その内容が説明されます。該当する場合は内容をしっかりと確認しましょう。その他の事項についても、何か該当があれば具体的な内容を確認しましょう。

取引条件に関する事項

I:賃料以外に必要な金銭

賃料以外に必要となる金銭の内容や金額などが説明されます。敷金や礼金、更新料など賃料以外の重要な契約条件ですので、十分に確認しておきましょう。

J:契約の解除に関する内容

どのような場合に契約を解除できるのか、解除手続きや解除の効果はどうなるのかなどについて説明がされます。契約を解除することがないとは限らないので、念のため確認しておきましょう。

K:損害賠償額の予定や違約金の内容

契約に違反したときの損害賠償額の予定、または違約金(以下「違約金等」)に関する定めがある場合、金額・内容などが説明されます。万が一、契約に違反してしまった場合の重要な取り決めですので、契約前に理解しておきましょう。

L:契約期間と更新の内容

賃貸借契約の期間と更新に関する取り決めが説明されます。また、定期借家契約である場合はその旨が説明されます。契約の更新をめぐるトラブルが発生することもありますので、契約の内容をしっかりと確認しましょう。なお、契約開始日と賃料の発生日についても、あわせて確認しておくとよいでしょう。

M:用途その他利用の制限の内容

建物の用途制限や利用の制限の内容が説明されます。このような制限は、予定していた住まい方ができないなど、入居後の生活に大きく影響する可能性がありますので、事前にしっかりと確認しましょう。

N:敷金等の精算に関する事項

敷金など貸主に預ける金銭の精算について記載されます。特に、退去時の原状回復費用との精算をめぐるトラブルは非常に多くなっていますので、原状回復の取り扱いも含めて細かく確認するとよいでしょう。

O:管理の委託先

貸主が管理業務を不動産会社に委託している場合は、委託先について説明されます。入居後の対応窓口となりますので、連絡先なども確認しておくとよいでしょう。

P:その他

必要に応じて契約上の禁止事項などが説明されます。禁止事項などについて、内容を理解していない場合には、契約違反を問われる可能性もありますので、内容をしっかりと理解しておきましょう。

その他(供託所等に関する説明)

Q:供託所等に関する説明

宅地建物取引業者には、営業保証金を供託するか、宅地建物取引業保証協会に加入することが義務づけられています。これは、消費者等が、宅地建物取引業者の責任により取引上の損害を被った場合に、宅地建物取引業者が供託している営業保証金、または宅地建物取引業保証協会が供託している保証金を還付することで、消費者等の保護を図ることを目的としています。

したがって、宅地建物取引業者が、宅地建物取引業保証協会の会員でない場合は、営業保証金を供託している供託所とその所在地について、宅地建物取引業保証協会の会員の場合は、その会員である旨、保証協会の名称、住所及び所在地、保証協会が保証金を供託している供託所とその所在地について説明を受けます。

抵当権が設定されている場合の注意点

抵当権が設定されている場合は、貸主が、賃貸物件を担保に金融機関等から借り入れを行っていることが想定されます。このような場合、貸主の借入返済が滞ってしまうと、問題が発生します。金融機関が物件を競売にかけ、新しい所有者から借り主が退去を求められた場合、6ヶ月の猶予期間が終了した後は、入居者は退去しなければなりません。また、貸主に預けた敷金は、新しい所有者に引き継がれないため、入居者は敷金の返還を前の所有者(貸主)に求めることになります。ただし、前の所有者の信用力が著しく低下していることも多いことから、確実に返還されるとは限りません。

このような事例は多くはないようですが、心配な人は不動産会社に、所有者の財政事情などについて、分かる範囲で確認しておきましょう。

おわりに

後々トラブルにならないためにも、しっかりチェックしましょう。

(photo by amanaimages)
(image by 筆者)

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