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    中学古文「係り結び」の内容とおさえるべきポイント

    係り結びは、中学で習う古文の文法のうち、最も重要なものです。試験に出題されることも多いですし、係り結びを理解すれば、古文の読解力が高まります。高校ではもっと難しい文法が出てきますので、中学時代に係り結びをマスターして基礎を作っておきましょう。

    係り結びとは

    係り結びとは、係助詞(かかりじょし/けいじょし)の影響で、文末が終止形ではなく、連体形または已然形(いぜんけい)になる現象です。

    これだけでは何のことか分かりませんから、次に例文を使って説明してみましょう。

    • 1:花散りけり
    • 2:花散りける

    1では係り結びは生じていません。文末の「けり」は助動詞で終止形です。文末が原則として終止形になるのは、古文でも現代文でも同じです。

    2では係り結びが生じています。「ぞ」が係助詞と呼ばれる単語です。その影響で文末の助動詞は「ける」と連体形になっています。

    「ぞ」を係りともいい、「ける」を結びといいます。ですから、この現象を「係り結び」と呼ぶのです。

    中学で習う係助詞には「」「なむなん)」「」「」「こそ」があります。この順番で暗記しましょう。

    係助詞の意味

    強調

    」「なむ」「こそ」は強調を表すだけですので、文全体の意味を大きく変えることはありません。

    • 1:花散りけり
    • 2:花散りける
    • 3:花なむ散りける
    • 4:花こそ散りけれ

    中学の段階では、2・3・4も、1と同様「桜が散った」と解釈してかまいません。(古文では「花」は「桜の花」を意味することが多いです。)

    なお、4だけ「けれ」となっていますが、これは已然形というもので、後で述べます。

    疑問・反語

    」「」の意味は疑問反語で、見落とすと、解釈が正反対になったりしますので、注意が必要です。特に反語は試験での出題が多いです。

    • 5:花散りける
    • 6:花散りける

    疑問の場合は、5・6とも「桜は散ったか」という意味になります。文の途中にあって見落としやすいので要注意です。(なお、「か」は「何」「誰」「どこ」といった疑問の言葉につくことが多いのですが、ここでは分かりやすく比べるため6を例としてあげました。)

    では、反語とは何だと思う人も多いでしょうが、実は私たちは日常会話で反語を使っているのです。

    例えば、お母さんが子供に向かって「そんな勉強のしかたがありますか!」とどなった場合が反語です。これは、形こそ「ありますか」と疑問形ですが、「そんな勉強のしかたがあるのかどうか、答えてください」などと思っているわけではありません。はじめから「あるわけない!」と強く断言しているのです。反語とは疑問の形をした強い断定と言ってもいいでしょう。

    反語の現代語訳は「~だろうか、いや、~ない」となります。5・6が反語だった場合は、「桜は散っただろうか、いや、散ったはずはない」などとなります。

    疑問か反語かは、形の区別はありませんので、前後の内容を考えて、判断します。

    係助詞の要求する活用形

    」「なむ」「」「」があると、文末(結び)は連体形になります。「こそ」があると、已然形になります。

    古文の活用形では、仮定形がなく、その代わりに已然形があります。「」は「」でも「」でもありませんので、注意してください。

    「連体形」「已然形」と言ったところで、中学では本格的に古文の文法を勉強しませんから、見分けが出来ないと思います。

    そこで、おおざっぱな特徴をご紹介しましょう。例外もかなりありますが、中学の試験対策としては十分だと思います。

    連体形 最後の文字がウ段(特に「」)で終わる場合が多い。例えば「ける」「たる」「るる」「ざる」など。
    已然形 最後の文字がエ段(特に「」)で終わる場合が多い。例えば「けれ」「たれ」「るれ」「ざれ」など。

    例題

    では、その知識をもとにして次の問題を解いてみましょう。中学の係り結びの問題としてよくある形式です。

    [  ]の中に入る適切な語をア~エから選んで記号で答えなさい。

    さめざめとぞ泣きゐ[   ]。

    • ア:たら
    • イ:たり
    • ウ:たる
    • エ:たれ

    文中に「ぞ」がありますので、文末(結び)は連体形になります。連体形の特徴は「る」で終わることですから、答えはウになります。なお、古文の意味は「さめざめと泣いていた」です。

    練習

    では、次の問題を解いてみてください。解答は最後にあります。

    1:時こそ来[   ]。

    • ア:たら
    • イ:たり
    • ウ:たる
    • エ:たれ

    2:もと光る竹なむ一筋あり[   ]。

    • ア:けら
    • イ:けり
    • ウ:ける
    • エ:けれ

    3:生きとし生けるもの、いづれか歌をよまざり[   ]。

    • ア:けら
    • イ:けり
    • ウ:ける
    • エ:けれ

    まとめ

    以上の説明をまとめて表にしました。

    おわりに

    現代語には係り結びというものはありませんので、実感しにくいと思いますが、中学古文の山ですので、ぜひとも征服してください。

    練習の解答

    • 1:(「こそ」があるから)
    • 2:(「なむ」があるから)
    • 3:(「か」があるから)

    古文の意味

    • 1:時が来た。
    • 2:根元の光る竹が一本あった。
    • 3:すべての生きているものの中で歌を詠まないものがいるだろうか、いや、いはしない。

    (image by 足成)
    (image by 筆者)

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