一般に、投資信託は「中長期の運用に向いている商品」といわれています。
投資信託は元本保証の商品ではありませんが、組み入れられている個々の金融商品の価格変動の幅は、中長期的に見ると狭くなり、リスクを低くおさえることができるといわれているからです。
投資プランを考える場合には、「長期的な視点」を持って行う必要があります。また、長期にわたって資金を投じる以上、投資に対する「明確なビジョン」を持って臨むことが大切でしょう。
ここでは、投資を始める前に考えておくべきことをご紹介します。
投資の目的を明らかにしよう
たとえば、貯蓄の目的として「いざというときの備え」や「老後の生活費」を考えているとします。目的が異なれば運用方法も変わってくるものです。
目的が「老後の生活費」などで、長期投資が可能な資金
「株式」の割合を高めて収益性を目指す
「いざというときの備え」
流動性と安定性を求めて「債券」や「預貯金」の割合を高める
というように、目的に合わせた運用方法を考えていくことが大切です。
まずは「自分のライフプランを描いてみる」こと。そこから導き出される「投資の目的」を明らかにすることが、投資信託のスタートといえるでしょう。
投資する資金について考えよう
投資の目的のイメージが湧いてきたら、今度はどのような資金で投資をするかについて考えてみましょう。
「しばらく使う予定のない銀行預金」なのか、それとも「月々の収入の中から一定額を積み立てよう」というものなのか。
投資にあたって重視することを考えよう
安全性と収益性
投資信託は元本を保証するものではありません。
「MMF」や「中国ファンド」に代表される「公社債投資信託」は、安定運用に徹してリスクができるだけ抑えられています。しかし「株式投資信託」のように積極的に収益を追求するものは、それなりのリスクがあります。
「投資の目的」や「運用する資金の性格」が決まっている場合
ライフプランを考えあわせながら「安全性重視」タイプを選ぶ
「じっくり運用する時間」や「資金的な余裕」がある
積極的に運用する「値上がり益追求」タイプを選択する
流動性
投資信託はその性格上できるだけ長期間保有しておいたほうがよいものですが、資金の性格や生活設計に照らしあわせながら、「流動性」についてもよく考慮することをおすすめします。
流動性を考えるにあたっては、以下を確認しておくとよいでしょう。
- 一定額までは「当日引き出し(キャッシング)」ができるもの
- 換金自由でも申し込みから4日目以降でないとお金が引き出せないもの
- 原則、購入後一定期間(クローズド期間)は換金できないことが決められているもの
おわりに
投資信託は元本が保証されていません。自分が、どの程度のリスクを許容できるのか、ライフプランと合わせて慎重に考えましょう。
(image by 足成)