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違いが分かる?「エコ住宅」と「スマートハウス」の基礎知識

環境問題やエネルギー問題、電気料金の値上がりを耳にしない日はなくなった今日、「省エネ」や「エコ」は多くの人の関心事になりました。

そんな中、住宅業界で最近話題に上がっているのが、「エコ住宅」と「スマートハウス」。どちらも「環境にやさしい」という点では一致していますが、根底の考え方は少し違っています。

今回、この2つの住宅の基礎知識をまとめたので、一緒に勉強していきましょう。

本記事は、株式会社ザ・ハウスのご協力により、2013年に執筆されたものです。

「エコ住宅」とは?

エコロジーとは、「人間が生態系の一員であることを認識し、人間生活と自然との調和・共存をめざす考え方」のことです。この考え方を基本とした環境負荷をなるべく小さくすることを目的とした住宅のことを、「エコ住宅」と表現するようになりました。

建材選定の段階でのエコ

日本の住宅は、20~30年を目安に建て替え時期を迎えるスペックが、標準的なものとされていました。エコロジーという視点から考えれば、こういった住宅のつくり方を続ければ、建築資材の面で地球環境へ多大な負荷をかけることになります。

環境に配慮した家づくりでは、最初から長い期間建替えをしないことや、解体後もリサイクルや再利用できることを考慮し、建材を選定することも一つの考え方です。

エネルギー消費に関するエコ

通常の日常生活などにおいても、多くのエネルギーが消費されています。環境に配慮した省エネルギー化について、エコ住宅では様々な自然環境を利用した取り組みがなされています。

パッシブソーラー

機械などの装置に頼らず、建物自身の断熱性、空気の流れや通風などで自然エネルギーを建物に取り入れ、過ごしやすい住環境を実現しようとするものです。

太陽光エネルギー利用

ソーラーシステムや太陽熱温水器を使い、太陽エネルギーを熱的に利用し給湯や冷暖房に利用したり、太陽光を電気エネルギーに変換して直接電気として利用したりします。

屋根・壁面の緑化

屋上緑化により建物への直射日光による気温上昇を抑えます。壁面や開口部への夏の直射日光に対しては、落葉樹などの植物を利用して日射を遮断し、冬場には葉が落ちるので、室内に陽射しによる暖かさを取り込むことが可能です。

雨水・排水の利用

雨水を活用して、洗面所やトイレ、散水などに利用します。また、浴室などの排水をトイレ洗浄水として再利用するシステムもあります。

地熱利用

地熱は地中から取り出す温度によりいろいろな利用法がありますが、50~150℃の熱水利用としては温泉利用や暖房等に利用されます。

クリーン輻射暖房

廃材を利用した床下蓄熱システム、安全な材料での給湯床暖房などで室内を暖めます。

燃料電池

燃料である石油、都市ガス、メタノールから水素を取り出し、酸素と電気化学的に反応させて電気を作ります。

エコ住宅については、国が太陽熱利用や太陽光発電のシステム導入など一定の基準を満たした場合に一部を補助する制度等があります。

「スマートハウス」とは?

スマートハウスとは、IT(情報技術)を活用して住宅の消費エネルギーを制御し、エネルギーの自給自足を適える住宅です。

HEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)によって、家電、太陽光発電、電気自動車等のエネルギー機器を一元管理し、リモコンやコントローラーを用いて自動制御や遠隔操作を行います。

HEMSとは、最適なエネルギーの利用を図るために、家電、太陽光発電、給湯、蓄電池、電気自動車などのエネルギー機器をネットワーク化し、供給や使用の状況を総合的に一元管理するシステムです。

エアコン、照明などの一般的な家電の他、スマートハウスを構成する代表的な機器には、以下のようなものがあります。

「エネルギーを作る」機器

太陽光発電

屋根に太陽電池(ソーラーパネル)を設置し、太陽光で発電するシステムです。

余った電気は電力会社に買い取ってもらうことが可能です。買取価格は2012年7月1日にスタートした「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」によって、年度毎に見直しが行われます。

エネファーム(家庭用燃料電池コージェネレーションシステム)

都市ガスやLPガスなど使い、電気とお湯を同時に作り出すシステムです。発電するときに発生する排熱を利用して給湯を行います。

エネルギーを作る場所と使う場所が同じなため、送電ロスが少なく、効率良くエネルギーを使うことができるのが特徴です。

家庭内の消費電力に合わせて発電量を調整するので、余剰電力が少なく、現時点では売電の制度はありません。

蓄電池や太陽光発電を併設することで、停電時にも使用可能なシステムも開発されています。

「エネルギーを貯める」機器

家庭用蓄電池

住宅向けの蓄電池は、鉛蓄電池とリチウムイオン電池の2種類に分けることができます。

鉛蓄電池は安価ですが、重量当たりのエネルギー密度が小さく、機器が大型になります。

一方、リチウムイオン電池はエネルギー密度が高く、小型化できる長所を持っているため、各メーカーが積極的に開発に取り組んでいます。

電気自動車

電気自動車は、走行しない間は蓄電池として利用することができるため、自宅の電気網と接続することで、スマートハウスの一部として機能することが可能となります。

おわりに

環境に不可をかけないエネルギーを利用するエコ住宅に対し、環境に不可をかけないように効率良くエネルギーをまわしていくスマートハウス。違いをしっかりと理解することが大切です。

(image by 筆者)

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