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「譲渡損失の繰越控除」に関する基礎知識

値下がりした自宅を売って損をすることになれば辛いですよね。しかし、そんなときに所得税が軽くなる「譲渡損失の繰越控除」という制度があるのをご存知でしょうか?

ここでは、制度の概要や適用条件などをまとめてみました。

本記事は、SUUMOのご協力により、2013年に執筆されたものです。

「譲渡損失の繰越控除」とは?

自宅が買ったときより値下がりし、売ったときに損失(譲渡損失)が発生した場合、売った年の所得と損失を相殺(損益通算)することができます。損失が大きく相殺しきれない場合は、さらに翌年以降の所得から最長3年間にわたって繰り越して相殺(繰越控除)も可能です。

このようにトータルで最長4年間の所得と損失を相殺できる制度を「居住用財産の譲渡損失の損益通算と繰越控除」(譲渡損失の繰越控除)といいます。

活用する際のポイント

住民税にも適用される

譲渡損失の繰越控除は所得税だけでなく、翌年分の住民税(所得割分)にも適用されます。

例えば、売った年の所得が600万円で譲渡損失が1000万円発生した場合、売った年の所得は損失と相殺して「600万円-1000万円=-400万円」でゼロになり、その年の所得税と翌年分の住民税がゼロになるのです。売った翌年は相殺しきれなかった400万円を繰り越して所得と相殺できる計算です。

住宅ローン控除との併用も可能

譲渡損失の繰越控除には自宅を買い替えた場合の制度と、買い替えを伴わず住宅ローンの残っている自宅を売却した場合の制度の2タイプがあります。買い替えの場合の主な適用要件は以下の通りです。

  • 自分が住んでいる自宅を売却すること。以前住んでいた自宅の場合は、住まなくなった日から3年目の12月31日までに売却すること
  • 売却の年の1月1日時点での所有期間が5年超
  • 売却の年の前年1月1日から売却の年の翌年12月31日までの間に、床面積(登記簿面積)50平米以上の住宅を取得すること
  • 買い替え先の住宅を取得した年の翌年12月31日までの間に入居または入居する見込みであること
  • 買い替え先の住宅を取得した年の12月31日時点で、その住宅用に返済期間10年以上の住宅ローンを借りていること

この譲渡損失の繰越控除の適用を受けるためには、売った年分の所得税について確定申告をしなければなりません。また、翌年以降も繰越控除を受ける場合は確定申告が必要です。

住宅ローン控除との併用が可能ですが、譲渡損失との相殺で所得がゼロになった年は住宅ローン控除が適用されません。

おわりに

負担を少しでも軽くするために、利用できる制度は利用していきましょう。そのためには、しっかり制度の内容を確認することが大切ですよ。

(image by amanaimages)

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