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「株式投資信託の収益分配金」の税金にまつわる基礎知識

国内公募株式投資信託(以下、株式投資信託)の「収益分配金」は、「配当所得」として源泉徴収され、原則として確定申告は不要です。

「収益分配金」のうち、課税対象となるのは「普通分配金」であり、「元本払戻金(特別分配金)」は非課税となります。

確定申告をすることで、上場株式等の「譲渡損失」と損益通算することもできます。

本記事は、2013年3月のソニー銀行株式会社への取材情報をもとに執筆されたものです。

収益分配金にかかる税金

元本払戻金(特別分配金)を除きます。

株式投資信託の「収益分配金」は、「配当所得」として下表の通り源泉徴収(住民税は特別徴収)されます。

源泉徴収のみで課税関係を終了させることができるため、確定申告は必要ありません。確定申告をする場合は、「申告分離課税」と「総合課税」のいずれかを選択することができます。

税率

2012年12月31日まで 2013年1月1日~2013年12月31日 2014年1月1日以降
配当所得として10%課税(所得税7%、住民税3%) 配当所得として10.147%課税(所得税7.147%、住民税3%) 配当所得として20.315%課税(所得税15.315%、住民税5%)

「分配金」とは

投資信託には、「分配金」と呼ばれるお金を、投資信託の決算が行われる際に支払う仕組みがあります。

「分配金」は、投資信託として株式や債券に投資して得た収益を、保有口数に応じて投資家に分配するものです。

運用実績によっては支払われない場合があります。

投資家一人ひとり異なる税法上の購入価額である「個別元本」をもとに、「普通分配金」と「元本払戻金(特別分配金)」に区分され、課税計算されます。

普通分配金

「個別元本」を上回る部分から支払われる「分配金」で、課税対象です。

元本払戻金(特別分配金)

「個別元本」を下回る部分からの「分配金」であり、元本の払い戻しとみなされるため、非課税です。分配後の「個別元本」は、「元本払戻金(特別分配金)」の額だけ減少します。

配当所得と譲渡損失の損益通算

確定申告により「申告分離課税」を選択した場合、上場株式等の「譲渡損失等」と損益通算することができます

この場合は「配当控除」の適用を受けることができなくなります。

確定申告しなくても「特定口座(源泉徴収あり)」に受け入れた「収益分配金」と、特定口座内の上場株式等の「譲渡損」との損益通算が可能です。

「分配金」の受け取り時に源泉徴収された税額のうち、年末の損益通算の結果、還付される税金がある場合には翌年初に還付されます。

「一般口座」や「特定口座(源泉徴収なし)」、「他の金融機関の口座」の損益と通算する場合には確定申告が必要になります。

特定口座(源泉徴収あり)を選択している場合、確定申告は不要となります。
損益通算をするためには、確定申告を行い申告分離課税を選択する必要があります。なお、特定口座(源泉徴収あり)の場合は、配当金や分配金と特定口座内の譲渡損失は損益通算されます(確定申告は不要)。

配当控除について

株式投資信託の「収益分配金」については、源泉徴収により申告不要ですが、「総合課税」を選択して「配当控除」の適用を受けることができます。

株式投資信託の投資対象の中身によっては、配当控除の対象とならない場合もあります。
確定申告を行うことで、合計所得金額に含まれることになります。

場合によっては「配偶者控除」などの適用を受けることができなくなり、結果として世帯単位では所得税などの税負担が増えることがあります。

国民健康保険加入者についても税負担同様、保険料に影響してしまうことがあります。

()内の数字は、課税所得金額等が1,000万円超で、かつ課税総所得金額等から配当所得を控除した金額が1,000万円以上の場合の配当控除率です。

おわりに

この記事では、証券税制に関する一般的な事項について説明しています。個別の状況に応じて取り扱いが異なることがあるため、具体的な取り扱いについては、税理士や最寄りの税務署等に相談しましょう。

(image by 足成)
(image by ソニー銀行株式会社)

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