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中学社会・公民「金融のはたらき」のポイント

金融のはたらきについて解説します。

学習のポイント

「金融」という分野は、政治と経済が絡んでいて、金融そのものの仕組みや制度もまた複雑です。

しかし、ここに説明してある事だけでも押さえると普段のニュースも見え方が変わってくるでしょう。

日本銀行が何を発表しているのか、政府が日本銀行に対して何を働きかけているのか、普段からそれらに気を配っていると、勉強の効率がアップします。

筆者はよく新聞を読む事が復習になっていました。

金融

金融とは、「お金の融通」を短くした言葉です。「融通」とは滞らず通ずるという事です。

つまり融通とは、「お金の余っている所」から滞り無く「お金の無い所」へ流れるという事です。

日本銀行

日本銀行は、「日銀」とも呼ばれる日本唯一の中央銀行です。

中央銀行…銀行券を発行し、銀行の銀行として諸銀行に資金を供給し、また政府の財政資金の収支に関与し、金融政策を行う銀行。

組織の性格

日本銀行は国の機関ではなく、公的資金(55%)と民間資金(45%)の資本とする政府から独立した組織です。また、日本銀行法によりそのあり方が定められている認可法人です。

日本銀行は政府機関でも株式会社ではない。

日本銀行の役割

銀行券の発行

日本の発券銀行として、1000円札や10000円札などの紙幣(日本銀行券)を発行します。

これは中央銀行である日本銀行だけしかできません。

通貨及び金融の調整

日本銀行が行う通貨および金融の調節を「金融政策」といいます。

具体的には世の中に出回るお金の量を調整したり、短期金融市場を通じて金利の変動を働きかけます。

通貨の量を調整したりと、国家のお金を動かすため「政府の銀行」と呼ばれます。
短期金融市場とは、金融機関などだけが参加する金融市場の事。

物価安定を図る

金融政策によって通貨の流通量や金利を調整する事で物価安定を図っています。

銀行やその他の金融機関の間の資金決済の円滑の確保

市中銀行などの金融機関は日銀にお金を預けています(「日本銀行は銀行の銀行」と言われるゆえん)。こういったお金を預ける事で日銀が円滑な決済の確保をしています。

この役割から「日本銀行は銀行の銀行」と呼ばれます。

例えば、

  • 各金融機関が個人や企業などに支払う現金通過の支払い準備
  • 税金、年金、社会保険、為替などの決済

などを行います。

日本銀行と金利

公定歩合

公定歩合とは、中央銀行である日銀が金融機関に対して行う貸し出しの基準となる金利である。

日本銀行は、景気動向などから公定歩合を決定しています。これにより銀行預金の金利や貸出金利が連動して変化します。

1994年の金融自由化までは、市中銀行は公定歩合を基準に金利を決めていました。

金融自由化前、市中銀行の金利は事実上公定歩合でコントロールされていました。

金融の自由化と公定歩合

1994年に「金融の自由化」がなされ、公定歩合と預金金利との直接的な連動性は失われました。

金融自由化後は各市中銀行が独自に金利を決めるようになりました。これにより、市中銀行が金利を自由に決められるようになり、金利競争がはじまりました。

市中銀行での金利が自由化されたため、日銀は公定歩合の操作で金利をコントロールする事ができなくなりました。

ポイント3: 金融自由化後の公定歩合

金融自由化後、公定歩合は政策金利を操作する事は事実上できなくなりましたが、短期金融市場の金利の上限の役割を果たしています。

金融市場とは、金融機関を主な取引参加者としてお金の貸し借りが行われる市場で、1年以上の取引を行う「長期金利市場」と1年未満の取引を行う「短期金融市場」の2つの市場があります。

2006年に日銀は公定歩合を「基準割引率および基準貸付利率」という名称に変更しました。

金融政策

金融政策とは、日本銀行が景気の安定を目的に行う金融面の経済政策をいいます。

金融政策の種類

景気が後退している時に行われる金融政策を金融緩和といいます。景気が加熱している時に行われる金融政策を金融引き締めといいます。

金融政策の手段

  • 公開市場操作…日銀が金融市場で国債や手形などの金融商品を売買する事で金利を操作する事
  • 預金準備率操作…日銀が金融機関の預金や金融債などを、日銀に無利子で預けさせ、その預け入れの割合である預金準備率の比率をコントロールする事
準備預金制度…中央銀行は市中銀行に対し、貯金など一定割合(貯金準備率)を準備貯金として預ける事を義務付けている。預金準備率操作というのは、日銀がこの制度を利用・操作して市中の資金量を調整する。
金融の自由化以前は政策金利操作も手段の一つでした。

管理通貨制度

金本位制度

かつて通貨は金本位制度によってその価値が支えられていました。

金本位制度とは、国家が金を保有し、貨幣は金とが等価交換価値があるとする事で、その価値が維持する制度の事。

金本位制度の放棄

金本位制度は、アメリカなどの一部の国に金が集中するという事象を招き金の偏在が生じました。これにより金本位制度を各国が放棄することにつながり、通貨は金に交換することの出来ない「不換紙幣」へと移行していきました。

金本位制度放棄後の通貨制度

金本位制度が放棄され、通貨や物価は不安定になりました。そこで、通貨を政策的に管理して物価を安定させるような通貨制度を確立するようになっっていきました。

それが現在の金融政策につながっています。

おわりに

金融はわかりづらい分野です。現在のニュースなどと関連付けて考えてみましょう。ぜひ参考にしてみて下さい。

(image by amanaimages)

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