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5分で学べる!国語「心情問題」、解法の鉄則

国語の「心情問題」、すなわち「気持ちを答える問題」の解法について紹介します。まずは、実力チェック問題から。

【問題】 太字の部分の「のび太くんの気持ち」は、どんな気持ちですか。

のび太くんは、とび箱三段がとべなかった。明日は「とび箱五段」のテストの日。のび太くんは、一日中練習をした。なんと二十時間も練習したのだ。練習のしすぎで腕が上がらなくなってしまった。ひざもガクガクで曲がらなくなってしまった。その結果、とび箱のテストは不合格になってしまったのだ。「ちくしょう、なんて日だ!」とつぶやいたのび太くんは涙がとまらなかった。それを見ていた静香ちゃんは、思わず笑ってしまった。

自信を持って答えられましたか。以下の文章を読めば、5分で理解できると思います。

「気持ち」を読みとるポイント(大前提)

まず大前提は、「人の気持ちは、分からない」ということがポイントです。つまり、登場人物に限らず、人間のその場の気持ちを想像しろと言われても、その人がその時、何を考えているのかは誰にも分からないことが大前提です。

その上でなお、国語の問題で「心情問題」が出されるのはなぜか。それは、文章からそれを「読み取る」スキルを試されていると考えましょう。

気持ちを読み取る4つのポイント

ポイント1:「気持ちを表す言葉」に注目する

本文中の「気持ちを表す言葉」に注目します。文章を読みながら、この言葉が出てきたら、線を引きながら読むとよいでしょう。

(例)

  • 「うれしい」
  • 「かなしい」
  • 「こわい」
  • 「楽しい」
  • 「びっくり」 など
「気持ちを表す言葉」が出てきたら、線を引きながら読む。

ポイント2:「表情」をイメージ化しながら読む

そもそも文章を読んでいる時に、文章内容をイメージ化できているかどうかが大切です。国語の文章読解が苦手な人は、登場人物の表情をイメージする力が弱いケースが多いです。

例題から、文章から表情を考える練習をしてみましょう。

ジャイアンは、いかりで目をギラギラさせた。

→怒った表情。文中に「いかり」と書いてあります。目がいかりで燃えるようにギラギラしている様子がイメージできるとよいでしょう。

静香ちゃんは、「あっ」と目を見はった。

→おどろきの表情。「目をみはる」=「おどろき」という慣用句。目を大きく見開いている顔をイメージするとよいでしょう。

スネ夫くんは、ぽっと顔を赤らめて、目をふせた。

→はずかしそうな表情。ぽっと顔を赤らめて、目をふせた様子が恥ずかしい気持ちからきているというのは、自分も同じ経験がないと分かりにくいと思います。

「表情」さえイメージ出来ると、「気持ち」それ自体は、どんな気持ちか理解しやすいと思います。「表情」をイメージ化できたら、本当に気持ちが分かるのか少し実験してみましょう。

【問題1】写真のおじいちゃんは、今どんな気持ちですか?

では、答え合わせでです。おじいちゃんは笑っています。嬉しそうですね。なぜ嬉しいのでしょう。お孫さんに囲まれているからというのが一番オーソドックスな読みとりでしょう。したがって、正解は・・・

【問題1の正解例】 お孫さんに囲まれて、うれしい気持ち。
【問題2】写真の男の子は、今どんな気持ちですか?

今にも泣きそうな表情ですね。悲しそうに見えませんか。なぜ、悲しいのでしょうか。砂浜に埋められて顔だけしか見えません。ひどいですね。したがって、正解は・・

【問題2の正解例】 砂浜に首から下を埋められて、悲しい気持ち。
【問題3】写真のお姉さんは、今どんな気持ちですか?

電話中のようですね。表情は、驚きの表情ですね。何かびっくりする情報を聞いたと考えるのが一般的ですね。したがって答えは・・・

【問題3の正解例】 電話で思わぬ話を聞いて、おどろきの気持ち。

左手に注目すると「どうしよう」という混乱もあるかもしれません。

【問題4】写真の男の子は、今どんな気持ちですか?

「怒っている」、または「くやしい」のではないかと思われます。右手の握ったこぶしがそれを物語っているように思われます。なぜ、怒っているのかは、この写真からは全く分かりません。文章の前後を読むと、そのきっかけ(理由)があるはずです。したがって答えは・・・

【問題4の正解例】~~ので、怒りの(くやしい)気持ち。

いかがでしたか。「表情」をイメージ化できていれば、「気持ち」が分かるということが理解できましたか。これから文章を読む際は、登場人物の表情に注目してみたいと思いませんか。表情に注目すると、気持ちがある程度は分かるのです。

「表情」に注目して、イメージ化しながら読むと「気持ち」分かる。

ポイント3:「セリフ」に注目する

同じように、登場人物の「セリフ」に注目すると気持ちが分かります。

  • セリフ「ちくしょう~。」⇒「くやしい」気持ち

  • セリフ「やった~!!」⇒「うれしい」気持ち

  • セリフ「なんだって!?」⇒「おどろき」の気持ち

「セリフ」に注目すると、「気持ち」が分かる。

ポイント4:「行動(動作)」に注目する

【例1】のび太くんは、どんな気持ちですか。

「このやろう!」と、のび太くんは顔を真っ赤にして、ジャイアンになぐりかかった。

「このやろう」というセリフ。「顔を真っ赤にして」いるという表情に加えて、「ジャイアンになぐりかかった」という「行動」に注目すると、のび太くんはかなり怒っていることが読みとれます。文章の前の部分に、ドラえもんのことをばかにされたなどというエピソードがあれば、正解は次のようになります。

ドラえもんのことをばかにされて、おこった気持ち。
【例2】スネ夫くんはどんな気持ちですか。

人生で初めてチョコレートをもらったスネ夫くんは、顔を真っ赤にして、うつむいてもじもじするばかりだった。

スネ夫くんが「顔を真っ赤にして」いるところから、「興奮している」のか、「はずかしい」のか、または「暑い」のかと連想できます。「うつむいてもじもじするばかり」という「行動」に注目すると「はずかしい」か、または「どうしてよいのか分からない」気持ちといったことろでしょうか。「人生で初めてチョコレートをもらった」というところから、次のような答えが考えられます。

人生初のチョコをもらい、はずかしくてどうしてよいか分からない気持ち。
「登場人物」の行動(動作)からも、気持ちが読みとれる。

応用編

主人公の気持ちは、以上のように読みとるのが鉄則ですが、さらに難しい問題は、どのようなことを聞いてくるのか。または、なぜ難しいと感じるのかについて説明しておきたいと思います。

それは、日常生活では「あまり経験がないようなこと」を聞かれるからです。だから「分からない」のです。または、あなた自身がそういう経験をしたことがないから「分からない」のです。

「愛する我が子のためなら、自分の命をかえりみない母親の愛情」や、「自分の命をなげうってでも仲間を助けようとする、宇宙にいる兄弟の絆」などがその例です。他人のことを思いやれる「精神的な成長(他者理解)」がないと読みとれない問題などが難問の難問たるゆえんと言えます。

これは、人生経験をたくさん積んでいるか、または読書によって追体験をたくさんしている人が強いのです。国語の成績は読書量で決まると言っても過言ではありません。

おわりに

それでは、冒頭の問題の答え合わせです。

【問題】 太字の部分の「のび太くんの気持ち」は、どんな気持ちですか。

のび太くんは、とび箱三段がとべなかった。明日は「とび箱五段」のテストの日。のび太くんは、一日中練習をした。なんと二十時間も練習したのだ。練習のしすぎで腕が上がらなくなってしまった。ひざもガクガクで曲がらなくなってしまった。その結果、とび箱のテストは不合格になってしまったのだ。「ちくしょう、なんて日だ!」とつぶやいたのび太くんは涙がとまらなかった。それを見ていた静香ちゃんは、思わず笑ってしまった。

まずは、太字の部分の「涙がとまらなかった」という表現に注目します。涙を流していることだけに注目すると、「悲しい気持ち」でもよさそうです。しかしながら、涙を流しているからといって必ずしも「悲しい」とは限らないのも事実です。

では、どうするか。ポイントにしたがって、「気持ちを表す言葉」を探しますが、文章中にはありません。次に、のび太くんの「表情」に注目します。ここも「涙」以外にヒントはありません。さらに、「セリフ」に注目すると、のび太くんは「ちくしょう。」と言っているのが分かります。ここから、「くやしい気持ち」が分かります。

では、なぜくやしいのでしょう。とび箱のテストで不合格になったからですね。テストの前に練習をしすぎた結果不合格になったことを考えると、のび太くんの気持ちがさらに理解できると思います。その理由を添えて、答えを完成させます。

【解答例】 練習のしすぎでとび箱テストに合格できず、くやしい気持ち。

主人公の「表情」「セリフ」「行動(動作)」から気持ちを読みとる、といったことはどの参考書にも書いてありますが、実際にそれを理解すること、そして実践することは難しいかもしれません。この記事を参考に、後は自身の問題集を使って自信がもてるまで練習してみて下さい。

(image by amanaimages)
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