あだ名をつけるのはとても難しく感じますが、つけたあだ名が浸透すると嬉しいものですね。あだ名付けで有名なのは有吉弘行(ありよしひろいき)さんではないでしょうか。
そこで今回は、これまでの有吉さんのあだ名のつけ方を分類・研究してわかった、楽しいあだ名のつけ方を紹介します。
つけ方①:あだ名の「ネタ」を探してつける
まずは、あだ名にできそうなネタを探すことからはじめましょう。その人を端的に表せる言葉やものが見つかったら、それはわかりやすいあだ名にしやすくなります。
「何かに似てる?」から探す
- アンガールズ田中 :「ミイラのゾンビ」
- アンタッチャブル山崎 :「前世はいのしし」
- ココリコ田中 :「ネクララクダ」
- 千原兄弟千原ジュニア :「へ理屈ガイコツ」
- ネプチューン原田 :「浮気ゴリラ」
- V6森田剛 :「兵藤ゆき」
これは、似ているものに例えるタイプのあだ名です。イノシシやラクダなど、動物であれば似ているものを探しやすいのではないでしょうか。
太っている人にはブタ、やせている人にはガイコツなど自分のパターンを持っているとすぐに応用できそうです。
「世間からのイメージ」から探す
- Take2東 :「クソ坊ちゃん」
- 東野幸二 :「二軍のボス」
- ベッキー :「元気の押し売り」
- 中山秀征 :「バブルの生き残り」
これは世間から思われてそうなことを言葉にするタイプのあだ名です。普段の生活で使うには、友達間や職場間でこの人がどう思われているのかを考えることが大事です。
「特徴的な行動」から探す
- 片岡鶴太郎 :「絵描き」
- 次長課長河本 :「浮気タンメン」
- 関根勤 :「説明ジジイ」
- ネプチューン名倉 :「おニャン子食い」
これは、あだ名を付けられる人がよくとる行動をあだ名にするタイプです。浮気性の人には「浮気」や、釣り好きの人には「釣り人」など入れるとあだ名にできそうです。
よく大学のサークルなどでは、「後輩食い」などと呼ばれている人も見かけます。
「関係するもの」から探す
- 北島三郎 :「与作ザル」
- 草薙剛 :「地デジ」
- 三宅裕司 :「しゃがれマーボー」
- 松本伊代 :「センチメンタルクソババア」
あだ名をつけられる人に関連する楽曲や商品をあだ名にするタイプです。「この人にはコレ!」というイメージが出来上がっていれば、浸透するのにも時間はかかりません。
「トレードマーク」から探す
- おぎやはぎ小木 :「ざわわメガネ」
- タモリ :「昼メガネ」
- 土田晃之 :「理屈しゃくれ」
その人の身体的特徴やトレードマークを入れるあだ名です。有吉さんのあだ名にも「メガネ」や「しゃくれ」などが入っているものを多く見かけることができます。
ももクロのリーダー百田夏菜子さんが「えくぼは恋の落とし穴」とキャッチコピーに入れているように、トレードマークをあだ名にすると他の人が聞いてもイメージしやすいです。
「ニュース」から探す
- バナナマン設楽 :「放火魔」
- 陣内智則 :「売名行為」
- 夏川純 :「サバ」
- 矢口真里 :「脱走兵」
有吉さんは、その人がニュースになった出来事や話題を取り上げてあだ名にすることもあります。夏川純さんは年齢をサバ読みしてたことから「サバ」と名づけられたようです。
このように、その人が話題になったことがらをニュースにすることで、イメージしやすいあだ名を作ることができます。
つけ方②:「その人はどう見えてる?」からつける
何かに例えてみる
- サンドウィッチマン伊達 :「田舎のポン引き」
- ダチョウ倶楽部 :「茶番劇集団」
- 博多華丸大吉博多大吉 :「病み上がり」
- はるな愛 :「コスプレおじさん」
その人がどう見えているかを、分かりやすい表現で表すタイプのあだ名もあります。血色がよくない人に「病み上がり」などと名づけてみましょう。
つけ方③:「思ったことを素直に」からつける
凝ったあだ名が思いつかないときには、感じたことをそのままあだ名にしてしまう方法もあります。あだ名は準備していくというより、とっさの場面で使うことが多いので、この方法は有効です。
「見た目」をそのまま言っちゃう
- 青木さやか :「顔デカ」
- チュートリアル福田 :「アブラムシ」
- 井上和香 :「くちびるオバケ」
その人の見た目をそのままあだ名にしてしまうタイプです。トレードマークを言ってもいいし、第一印象で感じたことなどを取り込んでもいいと思います。
「思ってること」をそのまま言っちゃう
- 雨上がり決死隊宮迫 :「馬鹿のくせにイジりにくい」
- DonDokoDon平畠 :「頑張ってください」
- 月亭方正(元 山崎 邦正) :「実力不足」
その人に対して思っていることをそのまま言ってしまう方法もありです。これも自分だけでなく、ほかの人が感じてそうな内容だとよりわかりやすいあだ名になります。
「そのまんま」をそのまま言っちゃう
- ザ・たっち :「双子」
- ペナルティヒデ :「ヒデさん」
- やくみつる :「皮肉屋」
これはシンプルイズベストのあだ名です。双子なら「双子」一人っ子なら「一人っ子」など、そのまんまのあだ名も浸透しやすいです。
つけ方④:「あだ名作りのテッパン文法」からつける
面白いあだ名づくりに欠かせないのは、言葉どうしの組み合わせです。以前に流行った「エロかっこいい」のように、関連の薄い言葉どうしをつなげるとインパクトの強いあだ名になります。
以下では、あだ名に使える組み合わせ方を紹介します。
「けなす説明+名詞」からつける
- アンジャッシュ渡部 :「ちょうどいい執事」
- オードリー春日 :「ただのユニークな青年」
- 小島よしお :「すべりコンベアー」
- デンジャラスノッチ :「取り柄なし人間」
- 南海キャンディーズしずちゃん :「モンスターバージン」
- 大沢あかね :「ブス界一の美女」
これは、毒舌なけなし言葉に名詞をつなげるパターンです。できるだけ前半に相手をバカにしたようなフレーズが入ると面白くなります。
「ブス界一の美女」のように、けなす言葉と褒める言葉が入ると個性的なあだ名が出来上がります。
「褒め言葉+けなす説明」からつける
- ダウンタウン :「息の長い一発屋」
- やしきたかじん :「奇跡のチンピラ」
- 加地倫三 :「おしゃれガイコツ」
- 菊川怜 :「学歴アンパンマン」
これは、いじりづらい人に有効なあだ名です。有吉さんもダウンタウンや加地プロデューサーなど機嫌を損ねられない人にはこの方法を使っているようです。
先に褒めておくと相手は悪い気持ちはしません。「褒め」をいれておくことで、「けなし」のマイナスを和らげる効果があります。
簡単にできる表現などとして、「賢いゴリラ」や「楽しいバカ」など作れるのではないでしょうか。
「すでにある言葉をもじる」からつける
- ダンディ坂野 :「小器晩成」
- misono :「エロみっともない」
- 和田アキ子 :「リズム&暴力」
これは、すでにある言葉をもじってあだ名にするタイプです。姉である倖田倖田來未の「エロかっこいい」に対応して、妹のmisonoに「エロみっともない」と名づけました。
ことわざや話題の言葉から、使えそうなフレーズを考えてみましょう。
つけ方⑤:「使えるフレーズ」からつける
有吉さんはあだ名をつけるにあたって特定の言葉を良く使っています。これらの言葉を使ったあだ名を使うと、面白がって周りの人が使ってくれるようになるかもしれません。
とりあえず「クソ」を入れる
- おぎやはぎ矢作 :「言い訳クソメガネ」
- くりーむしちゅー有田 :「はげクソしゃくれ」
- ペナルティワッキー :「クソすべり芸人」
- 狩野英孝 :「クソ煮込みうどん」
特に多いのは「クソ」を入れたあだ名です。有吉さんが多用しているということで、一般人のあだ名にも使いやすくなりました。
「すべり芸人」だけではなんとなくパンチがないものが、「クソすべり芸人」とするだけで語感もよく感じられますね。
とりあえず「野郎」を入れる
- 品川庄司品川 :「おしゃべりクソ野郎」
- ケンドーコバヤシ :「プロレスひげ野郎」
- 劇団ひとり :「おもらしクソ野郎」
- 小島よしお :「海パンセレブ野郎」
男性には「野郎」という言葉も語感をそろえやすいです。有名な「おしゃべりクソ野郎」も「クソ」と「野郎」を使った典型的な例です。
「4文字+クソ野郎」とすると、言いやすいあだ名になります。「ドヤ顔クソ野郎」などとささっと作ってみましょう。
「○○男・○○女」にあてはめる
- チュートリアル徳井 :「変体ニヤケ男」
- 小池栄子 :「バケモノチチ女」
- MEGUMI :「おしゃべりオッパイ女」
- 時東ぁみ :「メガネ女」
「○○男」「○○女」は、あだ名として使いやすい言葉です。「狼男」「口裂け女」など怪物のように表現すれば面白くなります。「妖怪ちりちり男」のように特徴的な言葉をいれてみましょう。
「○○崩れ」にあてはめる
- 出川哲郎 :「ヘルニア崩れ」
- 桂三度(元 世界のナベアツ) :「作家崩れ芸人崩れ」
- 坂東英二 :「野球崩れ」
- 千秋 :「小倉優子崩れ」
「○○崩れ」という表現も多く使われています。「○○としてはダメダメだな」というときに有効です。「ノマド崩れ」「ブロガー崩れ」など様々なことに使ってみましょう。
注意
あだ名はつける人だけでなく、つけられた人も楽しめるものです。ただ、本人がコンプレックスに感じていて不快に思うこと、悪口ばかりのものはあだ名としないようにしましょう。あだなをつけられる相手の気持ちも考えてつけることが大事です。
有吉さんのあだ名はテレビで流れるので、きつめの言い回しになっていますが、普段の生活では毒舌になりすぎないあだ名を考えてみてください。
おわりに
有吉弘行さん風のあだ名のつけ方を紹介しました。友達や同僚など、いろいろなあだ名をつけてみましょう。
有吉さんも自身のことを「二発屋」などとあだ名付けしています。自分のキャッチコピーなどを作るときにも使えるのではないでしょうか。
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