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[コラム] なぜpaperboy&co.はブクログを子会社として立ち上げたのか

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ブクログが「株式会社ブクログ」へ

当社は、平成 24 年4月 27 日開催の取締役会において、ブックレビューコミュニティサイト「ブクログ」運営事業及び電子書籍作成・販売プラットフォーム「パブー」運営事業からなる電子書籍関連事業に関する権利義務を、分割により新たに設立する会社に承継させる会社分割(以下「本分割」といいます。)を実施することを決議しましたので、下記のとおりお知らせいたします。
というプレスリリースが、ペパボこと、paperboy&co.社から発表されました。社長には、吉田健吾氏がつくようです。

どうしてブクログが分割されたのか?

なぜ分割された?

さて、ではどうしてブクログが分割されたのでしょうか?

プレスリリースでは、以下のように説明されています。

電子書籍関連事業においては、昨今新しいサービスや技術が続けざまに発表され、今後も更なる 競争環境の激化が見込まれております。このような状況において、変化の激しい経営環境に対応していくためには、より迅速な意思決定が不可欠と判断し、本分割を行うものといたしました。
つまりは、会社として電子書籍関連事業をやっていくために分割した、ということになります。

ブクログは、本棚サービスとしてはじまり、現在では53万以上のユーザーがいる、本系のコミュニティサイトでは最大手といえる存在です。では、どうしてブクログが電子書籍なのでしょうか?

その答えは、ブクログには、「パブー」という姉妹サイトあります。

ブクログのパブー | 電子書籍作成・販売プラットフォーム

このパブーは、「電子書籍を売り買いできるプラットフォーム」です。2012年の1月段階で、ユーザー数は4万人を突破しており、20,000以上の作品があります。

このパブーを中心に、電子書籍ビジネスをする、というのが基軸だと思われます。

電子書籍ビジネスはうまくいくか?

今、出版社から印刷会社まで、様々な会社が電子書籍事業に参入してきているため、かなりのレッドオーシャン状態になっています。そんな状況の中、ブクログ(パブー)は電子書籍ビジネスでうまくいくのでしょうか?

まず、データである電子書籍は、基本どこで買っても一緒になります。差別化できるポイントは

  • ビューアーを持っていて接続がシンプル(Kindleやkoboなど)
  • 書籍数が多い

くらいしかないわけです。ビューアーを作るのは大変なので、Amazonや楽天レベルでないと作れません。

となると書籍数で勝負になるわけですが、書籍数を集めるには単純に、「権利をたくさん保有してコントロールできる」企業であることか「電子書籍が売れるプラットフォームを持つこと」しかないわけです。

角川などがやっているのは、権利がある書籍を電子書籍化していくという形です。ライトノベルのかなりのシェアを角川系列が持っているため、この戦略が有効です。

ブクログの場合は、まず本好きの会員を50万人以上持っていること、そして、本棚というメタファーがあるため、電子書籍の購入意欲が通常サイトよりもあがりやすいところを軸に、プラットフォームを作っていくのではないかと私は予想しています。

そしてブクログの肝は、自分で買った本をブクログに登録するという点にあります。本棚というメタファを使って、Web上に自分の読んだ本や、好きな本を表現できるのです。

この、「本好きの会員がたくさんいる」という状況と、「ブクログで本の所有感を表現できて購買意欲を高められる」という二軸を活用して、電子書籍が売れるプラットフォームを持つという戦略なのではないでしょうか。

おわりに

電子書籍に関しては、未だ勝者がいない状況ではありますが、業界としては非常に盛り上がりを見せています。出版や、印刷会社などの、今まで本に携わってきた企業と、インターネット企業の戦い方は大きく違いますが、どちらが成功するのか、非常に興味深いですね。

今後とも注目していきたい分野です。

(古川健介)

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