害虫を“正しく知る”ことからはじめよう!
家庭に発生する主な害虫には、ゴキブリをはじめ、布団やカーペットに潜むダニ、ペットに寄生するノミなどがいます。これからの梅雨、夏の時期にかけてそれら害虫の活動が活発化する時期を迎えますが、ご家庭で何か対策は行っていますか。
害虫による被害を効果的に防ぐための近道は、害虫の生態を知ること。なぜ発生するのか、どんな環境が発生・発育しやすいのかを理解することが、その予防や対策に生かされるのです。
そこでここでは、ゴキブリ、ダニ、ノミの生態や予防方法、駆除方法を紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
人類の天敵ゴキブリ。発生させないポイントとは…
ゴキブリといっても、一般家庭に多いクロゴキブリをはじめ、ヤマトゴキブリ、ワモンゴキブリ、チャバネゴキブリなど、いくつかの種類がいます。
嫌いな害虫の代表として長く君臨しているゴキブリですが、それは単に見た目の気持ち悪さだけでなく、病原菌(サルモネラ菌、赤痢菌、小児麻痺ウィルスなど)を運搬する媒介者という、立派な衛生害虫の側面があるのです。
ゴキブリが家に発生するポイント
ゴキブリの発生原因は大きく分けて「外から入り込む」「室内で卵がかえる」の2つです。以前産みつけられた卵がかえる場合を除けば、外からの侵入が主になる訳です。
それは主にゴキブリの以下の行動によるものです。
- 水や餌を求める(食べ残し、ゴミなどの餌や水に集まってきます)
- 交尾や求愛行動に誘われる(室内に既にメスがいる場合、そのフェロモンに誘われて集まってきます)
- 生育に適切な環境を求める(人間にとって住みやすい温度・湿度を好みます)
そのため日頃からゴキブリの快適な環境をつくってはいけません。次の点には特に注意しましょう。
- 食品や食べた後の食器を放置しない
- 冷蔵庫の裏、コンロの下に、ごみや調理くずなどを残さない
- 生ごみは溜めず、排水溝の汚れ、洗面所、トイレも掃除をして清潔に保つ
水さえあれば3ヵ月程も生きられる脅威の生命力なので、日頃の掃除は大事ですよ。
いろいろなゴキブリ対策
家庭でよく見られるクロゴキブリは、約1年かけて成虫になります。季節や状況別に効果的なゴキブリの退治方法を知っておきましょう。
目に見えない存在のダニ…どう対策するの?
ダニには、ほぼ1年を通して発生するヒョウヒダニ(チリダニ)、梅雨時・秋口に増殖するコナダニやツメダニ、ネズミや鳥に寄生するイエダニなどが存在します。
ダニのいない家に住んでいる人はいません。完全に退治することは目に見えないだけに困難です。そのため生息数を減らすことが大切です。
ダニ被害の代表的なものには、アレルギー疾患があります。アトピー性皮膚炎や気管支喘息といったアレルギーの原因の80%以上がヒョウヒダニの糞や死骸によるものと言われています。
ダニが家に発生するポイント
ほぼ1年中見られるヒョウヒダニ(チリダニ)は、じゅうたんや家具等に多く生息しています。大発生した際、このダニの体や死骸、糞がアレルギー性疾患の原因(アレルゲン)となってしまいます。
ヒョウヒダニは、人のフケやアカ、その他有機物を食べて増殖します。なんと、フケやアカ、汗1gで約300匹のダニが生息できてしまいます。
その他発生するダニには、お菓子や小麦粉等を放置しているとその中に増殖する、食品を餌とするコナダニ、他のダニを餌とするツメダニ、ネズミや鳥の血液を餌とするイエダニなどが存在します。
ダニ対策
布団やカーペット、畳などに発生するダニは、繁殖力が強いうえ、目に見えず発生に気が付きづらい害虫です。「定期的な掃除や駆除」を行いましょう。
ノミはどこから飛んでくる? ペット以外も要注意
ノミは、主に犬や猫などに寄生する害虫です。代表的なノミには、ネコノミやイヌノミがいます。大きさが2〜3mm程度で、ダニとは違い肉眼でも見えます。
犬や猫の被害が多いものの、人間にも寄生・吸血するので注意が必要です。ノミに刺されると激しい痒み、水ぶくれ、かさぶたなどが起こります。
ノミが家に発生するポイント
ノミの発生原因は、犬や猫への寄生によるものです。主には以下のような発生原因が多いです。
- 飼っているペット
- 野良猫・野良犬
- 軒下や天井裏に侵入した動物
ノミ対策
ノミは梅雨前後から発生・繁殖を始めますが、ほぼ年間を通じて発生するので、まめな掃除と「定期的な駆除」を心がけましょう。
さいごに
ゴキブリ、ダニ、ノミの生態や駆除方法は理解できましたか。害虫に悩んでいる人が周りにいたらぜひ正しい駆除方法を教えてあげてくださいね。
(image by アース製薬)